ネットショップで商品をカゴに入れたお客さまが、購入を完了しないまま離脱してしまう「カゴ落ち」。業界全体の平均カゴ落ち率は70%前後(※)とされており、10人がカゴに商品を入れても7人が離脱している計算になります。裏返せば、カゴ落ちは、購買意欲の高いお客さまへ再アプローチできる貴重な機会です。
この記事では、カゴ落ちが起きる主な原因から、購入フロー・商品ページの改善施策、メールによる再アプローチまで、体系的に解説します。
※参照元:Baymard Institute「50 Cart Abandonment Rate Statistics 2026」(2026年7月時点)
関連ページ:
カゴ落ち(カート放棄)とは、ネットショップで商品をショッピングカートに追加したものの、そのまま購入を完了せずにサイトを離脱する行動を指します。カゴ落ち率は次の式で算出します。
(カゴ落ち数 ÷ カゴ追加数)× 100 = カゴ落ち率(%)
100人がカゴに商品を入れて70人が離脱した場合、カゴ落ち率は70%です。業種・デバイス・季節によって数値は変わりますが、70〜75%前後が一般的な相場とされています。
カゴ落ちが売上に与える影響が大きい理由は、離脱が起きる段階にあります。検索流入の新規訪問者と異なり、カゴ落ちしたお客さまはすでに商品を選んだ状態。購買意欲が高い層にピンポイントで再アプローチできるため、施策の費用対効果が出やすいといえます。
関連記事:
カゴ落ちには複数の原因が重なっていることが多くあります。まずは自分のショップに当てはまる原因を特定することが先決です。
カゴ落ちの理由として最も多く挙げられるのが、チェックアウト画面で初めて表示される送料や税額への驚きです。商品ページでは1,500円と思っていたのに、送料を加えると2,200円になるような体験が離脱につながります。
購入のためにアカウント作成を求められると、手間を感じて離脱するお客さまは少なくありません。特にスマートフォンからの購入では、長い入力フォームへの抵抗感が高くなりやすいでしょう。
クレジットカードやQRコード決済が使えない、後払いに対応していないといった決済の問題も離脱原因のひとつです。コンビニ払いや代金引換を希望するお客さまも一定数います。
チェックアウトまでのステップ数が多い、フォームの入力項目が過多、ページの表示速度が遅いといった使いにくさが、離脱を誘発するケースもあります。
初めて利用するショップでは、個人情報を入力することへの抵抗感を持つお客さまが多くいます。SSL証明書の不備や、連絡先・返品ポリシーが明記されていないショップは、信頼性が低く見られやすいでしょう。
ウィッシュリスト代わりにカゴを使うお客さまもいます。他のショップと価格を比べていたり、給料日後など購入タイミングを先送りしている場合も多くみられます。
関連記事:
施策を打つ前に、自分のショップのカゴ落ち状況を数字で把握しておくことが大切です。
Google Analytics 4(GA4)では「探索」レポートの「ファネルデータ探索」を使い、購入フローの各ステップ(商品閲覧 → カゴ追加 → チェックアウト開始 → 購入完了)それぞれの離脱率を可視化できます。どのステップで最も多く離脱しているかを把握することで、改善すべき箇所を絞り込めます。
月次でカゴ落ち率を算出して推移を追う習慣をつけると、施策の効果を客観的に判断しやすくなります。季節変動の影響も把握できるようになるため、年間を通じた改善計画も立てやすくなるでしょう。
関連記事:
原因が特定できたら、購入体験そのものを改善する施策から着手するのが基本です。
アカウント登録を強制せず、メールアドレスだけで購入できるゲスト購入を導入することで、登録ハードルによる離脱を大幅に減らせます。「購入後に会員登録を促す」フローにするのも効果的な設計のひとつです。
入力フォームの項目を最小限にする、郵便番号入力から住所を自動補完する、複数ステップを1ページにまとめるといった工夫が有効です。スマートフォンからの購入比率が高いショップでは、入力しやすさが購入率に直接影響します。
商品ページやカゴページに送料を明示し、チェックアウト直前で初めて知る状況をなくすことが重要です。「あと〇〇円で送料無料」という表示は、追加購入の動機にもなります。
関連記事:
クレジットカード・QRコード決済(PayPay・楽天Payなど)・コンビニ払い・後払いと、幅広い決済手段に対応することで、「使いたい方法がない」という離脱を防げます。対応できていない決済方法があれば、段階的な追加を検討するとよいでしょう。
次の要素を目立つ場所に配置することで、初めて購入するお客さまの不安を和らげることができます。
関連記事:
購入フローの改善と並行して、商品ページの質を高めることも離脱防止につながります。カゴに入れた後に「やっぱりやめよう」と思われないページ設計を意識することが大切です。
「これで本当に大丈夫か?」という不安をチェックアウト前に払拭するために、サイズ・素材・使用方法・注意事項を丁寧に説明した商品ページを用意することが重要です。実際の使用シーンを想定した写真(モデル着用・サイズ比較・複数アングル)を複数枚掲載することも、購入の後押しになります。
関連記事:
過去の購入者によるレビューは、購入前の不安を解消する強力なコンテンツです。購入後のフォローアップメールでレビュー投稿を促す仕組みを整えると、継続的にレビューが蓄積されていきます。
関連記事:
購入フローと商品ページの改善に加えて、カゴ落ちしたお客さまへの再アプローチも有効な施策です。
カゴに商品を入れたまま離脱したお客さまに対して、自動で「カゴに商品が残っています」といった内容のメールを送る施策が「カゴ落ちメール」です。離脱から数時間以内の送信が効果的とされており、期間限定のクーポンを同封することで購入の後押しができます。
メールを送るにはお客さまのメールアドレスが必要なため、ゲスト購入であってもチェックアウト開始時にメールアドレスを入力させる設計にしておくことが前提になります。
Google・Meta(Facebook・Instagram)の広告プラットフォームでは、ショップを訪問したお客さまに対して追いかけ型の広告を配信できます。費用はかかりますが、購買意欲が残っているお客さまへの再訴求として活用できる選択肢のひとつです。
関連記事:
ネットショップの開設・運営を検討している方には、STORES ネットショップ が選択肢のひとつです。
カゴ落ち対策として重要な「シンプルな購入フロー」「複数の決済方法への対応」「スマートフォンでの操作性」といった要素をプラットフォームがカバーしており、事業者さまが商品開発やマーケティングに集中しやすい環境が整っています。
フリープランは初期費用なし・月額無料で販売手数料5.5%〜から始められ、スタンダードプランは月額3,300円(年契約・月払い、税込)で手数料3.6%〜です。売上規模に応じてプランを選択できます。
※2026年7月時点の情報です。最新情報は公式サイトでご確認ください。
関連記事:
カゴ落ち対策は「原因の特定 → 購入フローの改善 → 商品ページの強化 → メールでの再アプローチ」という順序で体系的に進めると、効果を出しやすくなります。一度にすべての施策を実施する必要はなく、GA4のファネル分析で離脱箇所を絞り込み、影響の大きい部分から着手するのが現実的なアプローチです。
カゴ落ち率を数ポイント改善するだけでも、売上への影響は小さくありません。施策の結果を定期的に計測しながら改善サイクルを続けることで、長期的な売上の底上げにつながります。
関連記事:

STORES ネットショップ サービスカタログ
STORES ネットショップ について、基本機能やおすすめ機能、料金プランなどをご紹介しています。特別プランのご紹介もしているので、ぜひ参考にしてみてください。