「ネットショップを運営していれば、いつかはトラブルが起こるもの」と頭ではわかっていても、実際にクレームや予期せぬ事態に直面すると、焦ってしまうものです。
ネットショップのトラブルは、初動の対応ひとつで「信頼を失うピンチ」にもなれば、「誠実な対応でファンを増やすチャンス」にもなります。SNSの普及によりショップの評判は瞬時に拡散される時代だからこそ、正しい知識と備えがこれまで以上に重要となっています。
本記事では、ネットショップ運営で起こりうるトラブルを網羅し、それぞれに対する具体的な解決策と、未然に防ぐための防御策を解説します。
ネットショップにトラブルはつきもの?現状とリスク
ネットショップ(EC)市場の拡大に伴い、トラブルの件数も増加傾向にあります。独立行政法人国民生活センターの報告によると、通信販売での特に定期購入に関する相談件数は2025年で10,000件となっており、、「解約・返品トラブル」が主な要因となっています。
ネットショップ運営においてトラブルを「ゼロ」にするのは難しいですが、「発生した際のルールを決めておくこと」で、被害を最小限に抑え、お客さまに安心感を与えることが可能です。
参照:独立行政法人国民生活センター「通信販売での定期購入」(2026年1月)
【事例別】よくあるトラブルの原因と具体的な対応方法
ネットショップで発生するトラブルは、大きく分けて「注文・配送」「商品」「支払い」の3つのフェーズで起こります。
配送・注文に関するトラブル
もっとも発生頻度が高く、お客さまを不安にさせやすい項目です。
商品が届かない・紛失した
- 原因:配送業者のミス、住所入力の誤り、あるいは発送漏れ。
- 対応:まずは追跡番号でお荷物の状況を確認します。業者の紛失が疑われる場合は、すぐに配送業者へ調査依頼を出し、並行してお客さまへは「現在調査中であること」を速やかに報告しましょう。状況が判明するまでお待たせする場合は、代品の再送や返金の選択肢を提示し、お客さまの不安を解消します。
関連記事:ネットショップの配送方法を徹底比較!安く送るコツと送料設定のポイント
注文した商品と違うものが届いた(誤配送)
- 原因:ピッキング(商品取り出し)ミス、送り状の貼り間違い。
- 対応:お客さまに深くお詫びし、正しい商品を即日発送します。誤って届いた商品については、返送用の着払い伝票を同封するか、後日引き取り便を手配する旨を伝えます。この際、お客さまに「返送の手間」をかけさせてしまうことへの配慮を忘れないようにしましょう。
商品そのものに関するトラブル
商品の「見え方」と「実物」のギャップが原因となることが多いフェーズです。
商品が破損・汚損していた
- 原因:梱包不足、配送中の衝撃、検品漏れ。
- 対応:破損状況を写真で送っていただき、確認でき次第すぐに新しい商品を手配します。一点ものの場合は、修理が可能か、あるいは全額返金にするかをお客さまの意向に沿って決定しましょう。
関連記事:ネットショップの梱包・発送完全ガイド|安く・速く・丁寧に届けるための全知識
「思っていたものと違う」というクレーム
- 原因:写真の加工しすぎ、サイズ表記の不備、質感の伝達不足。
- 対応:まずは、お客さまが感じた不満の内容を丁寧に伺います。ショップ側に不備(表記ミスなど)がある場合は返品・返金に応じます。お客さま都合の返品については、あらかじめ定めた「特定商取引法に基づく表記」のルールに従って冷静かつ誠実に対応します。
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決済・システムに関するトラブル
お金に関わるトラブルは、もっとも慎重な対応が求められます。
二重決済・過剰入金
- 原因:操作ミス、システムの不具合、銀行振込時の金額間違い。
- 対応:速やかに事実確認を行い、決済の取り消し処理や返金の手続きを行います。返金の際の振込手数料をどちらが負担するかは、原因がどちらにあるかで判断しますが、基本的にはショップ側が負担する方がスムーズに解決します。
【対応の鉄則】トラブル発生時に守るべき3つのポイント
トラブルが起きた際、お客さまがもっとも怒るのは「ミスそのもの」ではなく、その後の「対応の悪さ」です。
迅速な初動:24時間以内のレスポンス
トラブルが発生した際、お客さまは「お金を払ったのにどうなるのか」「放置されるのではないか」と強い不安を抱いています。まずは詳細な原因が判明していなくても、問い合わせから24時間以内に「内容を確認したこと」「現在調査中であること」を一次回答として伝えましょう。
このスピーディな反応があるだけで、お客さまの不信感は大きく和らぎ、感情的な対立を防ぐことができます。「放置されていない」という安心感を与えることが、解決への第一歩です。
誠実な謝罪:お客さまの感情に寄り添う
事実確認の結果、たとえショップ側に直接の非がなかったとしても(配送業者の遅延など)、お客さまが不便や不快な思いをしたという事実に対しては真摯に謝罪しましょう。言い訳から入るのではなく、まずは「ご期待に沿えず申し訳ございません」と一言添えることが重要です。
お客さまの立場に立ち、その困りごとや感情を理解しようとする姿勢を見せることで、クレーマー化を防ぎ、逆にお店に対する好感度を高める「ファン化」のチャンスへと変えることができます。
具体的かつ明確な解決策の提示
謝罪の次にお客さまが求めているのは「これからどうなるのか」という具体的な着地点です。再送、返金、修理、あるいは代替品の提案など、ショップとして提示できる解決策を分かりやすく伝えましょう。
この際、複数の選択肢を提示し、お客さまに選んでいただく形にすると、より納得感を得られやすくなります。次のアクションにかかる日数や手順を明示し、解決までのロードマップを共有することで、お客さまは安心して対応を任せられるようになります。
トラブルを未然に防ぐための「5つの防御策」
トラブル対応に追われないためには、あらかじめ「隙のない運営」を整えておくことが重要です。
「特定商取引法に基づく表記」を完璧にする
返品の可否、送料の負担、キャンセルポリシーなどを明確に記載しておきます。これは法律で義務付けられているだけでなく、トラブル時に「ルール」として提示できる強力な盾になります。
関連記事:【ネットショップ運営の必須知識】特定商取引法(特商法)を徹底解説!
商品説明と写真を「正直」にする
過度な加工は避け、傷や色味の違い、サイズの計測方法などを詳細に記載します。あえて「デメリット(例:少し重いです、独特の匂いがあります)」を書くことで、購入後のギャップを減らすことができます。
関連記事:【商品撮影のコツ】上手に撮影するテクニックをご紹介!
検品・梱包フローの二重チェック
発送前に、商品の状態と注文内容を二人体制(または時間を置いた再確認)でチェックします。梱包時は、落下テストをクリアできるレベルの緩衝材を使用し、証拠として梱包直前の写真を撮影しておくのも有効です。
関連記事:ネットショップの梱包・発送完全ガイド|安く・速く・丁寧に届けるための全知識
自動メール機能を活用して不安を払拭する
「注文完了」「入金確認」「発送完了」のメールが自動で届くように設定します。特に発送完了メールには「追跡番号」を必ず記載し、お客さま自身で状況を確認できる環境を整えましょう。
STORES ネットショップ は、購入完了時や発送完了時にメールを送付できます。発送完了メールには、配送情報を反映することが可能です。
購入完了メールについてはこちら
発送完了メールについてはこちら
顧客データの蓄積と分析
過去にトラブルがあった際の対応履歴を「顧客データ」として残しておきます。同じ傾向のトラブルが続く場合は、業務フロー自体に問題がある証拠です。データを数値的に分析し、根本的な原因を改善しましょう。
STORES ならトラブル対応もスムーズに行える
ネットショッププラットフォーム STORES ネットショップ には、トラブルを未然に防ぎ、起きた際の処理を簡略化する機能が充実しています。
標準装備のキャンセル・返金処理機能
注文のキャンセルやクレジットカードの返金処理が、管理画面からワンクリックで行えます。複雑な手続きを介さずにお客さまへ返金できるため、スピーディな解決が可能です。
詳しいキャンセル方法については、こちらをご確認ください。
配送状況の自動連携
ヤマト運輸などと連携した送り状CSV出力機能により、送り状発行を一括で効率的に作成することが可能です。また、出力したCSVファイルに配送情報を入力のうえでアップロードすると、発送完了メールに情報を反映することができます。
手書きによる宛名ミスや追跡番号の入力間違いといったヒューマンエラーを物理的に排除できるでしょう。
送り状CSV出力機能については、こちらをご確認ください。
配送情報の入力手順については、こちらをご確認ください。
お客さまとのコミュニケーションツール
お問い合わせフォームの設置や、メッセージの履歴管理が容易です。誰がいつ、どのような対応をしたかが一目でわかるため、チームでの運営でも情報の食い違いが起きません。
問い合わせ機能については、こちらをご確認ください。
実店舗がある場合は「STORES レジ」で在庫トラブルを回避
実店舗とネットショップを併売している場合、もっとも多いトラブルは「在庫の売り違い」です。
STORES レジ を活用すれば、店舗で売れた瞬間にネットショップの在庫も自動で減るため、「注文を受けたのに在庫がない」というトラブルを未然に防げます。
まとめ:トラブルを「ファン化」のきっかけに変える
ネットショップの運営において、トラブルは避けて通れない課題です。しかし、トラブルに直面したときのお客さまは、あなたのショップが「本当に信頼できるかどうか」を厳しく、しかし期待を持って見ています。
- 迅速に、誠実に、解決策を提示する
- システム(STORES)を活用してヒューマンエラーを減らす
- 顧客データを分析し、同じトラブルを二度起こさない仕組みを作る
このサイクルを回すことで、トラブルを乗り越えるたびにショップの運営能力は高まり、結果として多くのお客さまに長く愛されるお店へと成長していくはずです。
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