「副業で収入が増えてきたけど、税金ってどうすればいいんだろう?」と、漠然とした不安を抱えていませんか。本業の給与は会社が税金の手続きをしてくれますが、副業の収入は自分で確定申告する必要があります。何から始めればいいかわからず、後回しにしてしまっている方も多いはずです。
この記事では、副業で収入を得ている方に向けて、確定申告が必要な条件・経費の考え方・申告の手順をわかりやすく解説します。
会社員が副業で収入を得た場合、その副業の所得が年間20万円を超えたら確定申告が必要です。
ここでいう「所得」とは、収入そのものではなく、収入から経費を差し引いた金額です。たとえばハンドメイド作品の販売で年間30万円の売り上げがあっても、材料費や梱包代などの経費が15万円かかっていれば、所得は15万円となり申告は不要になります。
ただし、次のケースに該当する場合は、所得が20万円以下でも確定申告が必要です。
「金額が少ないから問題ないだろう」と放置していると、後から税務署の問い合わせや追徴課税につながる可能性があります。自分が申告対象かどうかを早めに確認しておくことが大切です。
なお、給与をもらっていない個人事業主やフリーランスの方は、所得が基礎控除額を超えた場合に申告が必要です。2025年分(令和7年分)以降、基礎控除額は合計所得金額が2,350万円以下の方の場合、48万円から58万円に引き上げられました。副業収入がある一般的な個人事業主・フリーランスの方は、所得が58万円を超えるかどうかが申告の目安となります。働き方によって基準が異なる点に注意しましょう。
参照元:国税庁「No.1199 基礎控除」(2026年6月時点)
確定申告で見落とされがちなのが「所得の分類」です。副業の内容によって税法上の所得の種類が異なり、計算方法や使える控除のルールも変わります。
| 所得の種類 | 該当する副業の例 |
|---|---|
| 事業所得 | ハンドメイド販売・フリーランス・継続的な物販 |
| 雑所得 | アフィリエイト・スポット的な仕事・YouTube収益 |
| 給与所得 | アルバイト・パート |
| 譲渡所得 | CtoCアプリでの不用品売却など |
副業の分類で特に重要なのが、「事業所得」と「雑所得」の違いです。2022年以降、国税庁は両者の区別について基準を明確化しました。副業を継続的・反復的に営んでおり、帳簿を記録している場合は事業所得として認められやすくなっています。
事業所得に該当すると、青色申告(最大65万円控除)や損失の3年間繰越など、税制上のメリットが受けられます。一方、雑所得では損失の繰越ができないため、収益が安定している副業は事業所得として申告する方が節税につながるケースが多いといえます。
自分の副業がどちらに該当するか判断に迷う場合は、税務署の無料相談窓口や税理士に相談するのがおすすめです。
ハンドメイド作品を継続的に制作・販売している場合、所得は事業所得として認められるケースが多くなります。
事業所得として申告するメリットは、経費を幅広く計上しやすく、青色申告を活用することで節税効果が高い点です。材料費・梱包費・プラットフォームの手数料など、販売に関連する費用はすべて経費として考慮できます。
ハンドメイド販売の確定申告に関して、経費の具体例や青色申告の手続きを詳しく知りたい方は、以下の関連記事も参照してください。
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本業の給与と副業収入がある場合、給与所得者ならではの注意点があります。事前に把握しておくことで、思わぬトラブルを防げます。
確定申告書には、住民税の納付方法を選ぶ欄があります。ここで「自分で納付(普通徴収)」を選択することが重要です。
住民税は前年の所得合計をもとに計算されます。副業収入があると住民税が増加するため、会社での特別徴収(給与天引き)の金額が変わることで、副業の存在に気づかれてしまうことがあります。普通徴収を選ぶことで副業が会社に知られるリスクはある程度減らせますが、それだけで完全に防げるわけではありません。
参照元:国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」(2026年6月時点)
副業を始める前に、勤務先の就業規則を確認しましょう。近年は副業・兼業を認める企業が増えていますが、会社ごとに申請方法や禁止業種が定められている場合があります。規則を確認せずに副業を始めると、後々トラブルになりかねません。
副業先での雇用形態によっては、社会保険(厚生年金・健康保険)の加入義務が生じる場合があります。本業と副業の両方で一定の条件を満たすと、複数の事業所で社会保険に加入するケースも出てきます。副業を始める際は、この点も合わせて確認しておくと安心です。
参照元:日本年金機構「複数の事業所に雇用されるようになったときの手続き」(2026年6月時点)
副業の所得を正確に計算するためには、経費を漏れなく把握することが大切です。副業に直接関係する支出であれば、原則として経費として計上できます。
副業の種類別に主な経費の例を見てみましょう。
ハンドメイド・物販系
フリーランス・IT系
動画制作・コンテンツ系
自宅で副業をする場合、インターネット通信費・スマートフォン代・家賃・光熱費などは副業とプライベートの両方にまたがります。このような費用は、業務に使用した割合に応じて経費を按分(あんぶん)します。
たとえば、通信費の月額5,000円のうち副業での使用が40%であれば、2,000円を経費として計上できます。按分の根拠となる記録を残しておくと、税務調査が入った際に説明しやすくなります。
確定申告の方法には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。
| 白色申告 | 青色申告 | |
|---|---|---|
| 手間・複雑さ | 少ない | 複式簿記が必要(65万円控除の場合) |
| 特別控除 | なし | 最大65万円 |
| 赤字の繰越 | 不可 | 可(3年間) |
| 事前申請 | 不要 | 必要(青色申告承認申請書の提出) |
白色申告は手続きがシンプルで、副業の規模がまだ小さい段階や初めて確定申告をする方に向いています。
青色申告は、事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要がありますが、最大65万円の特別控除や損失の繰越など節税効果が高く、副業を継続的に拡大していきたい方におすすめです。簡易な帳簿をつける10万円控除の青色申告から始める選択肢もあります。
副業の規模や将来の展開を見据えて、自分に合った申告方法を選びましょう。
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確定申告は、毎年1月1日〜12月31日の1年間の所得をまとめ、翌年の2月16日〜3月15日の期間に申告・納税します。
1年間の副業収入と経費を月ごとに整理します。領収書・レシートは必ず保管しておきましょう。会計ソフトやスプレッドシートを活用すると、集計作業がスムーズになります。普段からこまめに記録する習慣をつけることが、申告準備の負担を減らす近道です。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使うと、画面の案内に従って入力するだけで申告書が作成できます。青色申告をする場合は、損益計算書・貸借対照表の準備も必要です。会計ソフトを利用していれば、これらの書類を自動で出力できます。
作成した申告書は、税務署に持参・郵送するか、e-Tax(電子申告)でオンライン提出できます。e-Taxを利用すると、65万円の青色申告特別控除を受けるための要件のひとつを満たせるほか、添付書類の省略や還付が早まるメリットもあります。
申告内容に基づいた税額を3月15日までに納付します。払い過ぎた税金がある場合は、申告後に還付されます。還付がある場合、e-Taxを使った電子申告のほうが処理が早い傾向にあります。
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副業の確定申告は、基本を押さえることでスムーズに対応できます。
まずは日々の収支を記録することから始めてみましょう。記録があれば確定申告の準備がぐっと楽になります。副業が軌道に乗ってきたら、開業届の提出や青色申告への移行も視野に入れてみてください。
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