ネットショップでは、お礼メールの有無でお客さまが定着したり離れたりすることもあるため、出すタイミングや内容はよく考えなければなりません。ネットショップにおけるお礼メールの重要性や効果について紹介します。
ネットショップにおけるお礼メールの重要性
一般に、ネットショップからの販促メールは開封率が悪いといわれます。しかし、注文後のお礼メールは開封する人が多く、お客さまとの関係性を築く上で効果的です。ネットショップにおける、お礼メールの重要性についてみていきましょう。
受注後のメールは安心感を与える
商品を購入したお客さまに対しては、『受注後すぐ』『発送完了後』にそれぞれメールを送信しましょう。ネットショップ側から購入のお礼と注文内容の確認・発送完了の連絡をすぐにおこなうことで、不安を取り去るのが狙いです。
新規のお客さまの場合、ネットショップの信頼性について不安を感じることが少なくありません。自動配信メールではなく店舗オリジナルのお礼メールを送ることで、安心感を高めるでしょう。
お礼メールに決まりはありませんが、購入のお礼・注文内容の詳細確認は必須です。発送後は発送が完了した旨を知らせるため、配送会社情報・到着予定日時などを記したメールを送りましょう。
丁寧にやり取りすれば、印象はグッとアップします。
フォローメールでリピート購入をしてもらう
商品の配送が完了したら、『フォローメール』を送りましょう。メールで再度購入のお礼を伝え、商品に満足してもらえたかどうかを確認します。使用感や不具合の有無を適切に確認できるよう、送信は配送完了から1週間程度空けるのがおすすめです。
またフォローメール送信には、商品へのコメント・レビューを依頼したり、関連商品をレコメンドしたりといった販促の意味もあります。内容はあらかじめテンプレート化して、商品を購入したお客さますべてにアプローチできるようにしましょう。
なお、フォローメールの件名にはお客さまの個人名を記載し、営業メールに偏りすぎないことが重要です。開封率が上がり、メールを最後まで読んでもらいやすくなります。
競合と差がつけられる
お客さまが商品を購入してくださった際に、ただ「ありがとうございます」と伝えるだけでは、ほかのショップと差別化するのは難しいものです。しかし、心のこもったお礼のメッセージを贈ることで、競合と大きく差をつけられます。
お客さまは、自分だけに送られた特別なお礼の言葉を受けとることで、ショップに対する信頼や愛着が高まります。結果としてリピート購入やよい口コミにつながりやすくなり、ビジネスの成長を後押しするでしょう。
細やかな心配りと感謝の気持ちをしっかり伝えることで、他店では得られない特別な体験を提供しましょう。
お礼のメッセージの例文
お客さまへの感謝を伝えるメッセージは、ネットショップの印象を大きく左右します。心のこもったお礼の言葉は、ネットショップとお客さまとの繋がりを温かい関係へと変える力を持っているのです。
ここでは、効果的なお礼メッセージの例文を紹介します。
商品購入完了後のお礼メッセージ
商品購入後のお礼メッセージは、初めてコニュニケーションを取る場であり、安心感を与える重要な機会です。
購入後すぐの対応は、お客さまの印象に強く残ります。丁寧さと誠実さを心がけ、あたたかみのある言葉で感謝の気持ちを伝えましょう。
例文1
「〇〇さま、このたびは当店の商品をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。厳選した商品をお届けでき、心よりうれしく思います。商品がお手元に届くまで、今しばらくお待ちください。何かご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。」
例文2
「このたびはご購入いただき、心より感謝申し上げます。〇〇さまのような素敵なお客さまに商品をお届けできることが私たちの喜びです。商品がお客さまの生活に彩りを添えられればと願っております。」
商品を発送する場合
商品発送時のメッセージは、お客さまの期待感を高める絶好の機会です。発送の報告だけでなく、商品の特徴や使用方法について一言添えることで価値を高めましょう。
例文1
「〇〇さま、お待たせいたしました。本日、ご注文いただいた商品を発送いたしました。商品は△日ごろにお届けの予定です。丁寧に梱包しておりますが、万が一不備がございましたらご連絡ください。素敵なご縁に感謝いたします。」
例文2
「商品を本日発送いたしました。この商品は職人がひとつひとつ心を込めて作った自信作です。どうぞ大切にご使用ください。これからも、お客さまに喜んでいただける商品の提供に努めてまいります。」
評価を依頼する場合
評価の依頼は感謝の気持ちを前面に出し、押しつけがましくならないように配慮しましょう。お客さまの声が、ほかのお客さまや自社の成長に役立つことを伝えることで、協力の動機づけになります。
例文1
〇〇さま、当店の商品はいかがでしたか。もしお時間がございましたら、商品やサービスについてのご感想をいただけませんか? いただいたご意見を今後の商品開発やサービス向上に活かしてまいります。
例文2
商品のご使用はいかがでしょうか。お客さまの率直なご感想をぜひお聞かせください。ほかのお客さまの参考になるだけでなく、私たちも成長できます。ささいなことでも構いませんので、お気づきの点がございましたらぜひお知らせください。
取引が完了した場合
取引完了時のメッセージは、単なる区切りではなく未来につながる架け橋です。感謝の言葉とともに、今後も続く関係性を示唆することがポイントです。
例文1
〇〇さま、このたびは当店をご利用いただき、誠にありがとうございました。商品がお客さまの期待に応えられましたら幸いです。これからもお客さまの生活に寄り添えるような商品をご提供できるよう努めてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
例文2
素敵なご縁をありがとうございました。お客さまとの出会いは私たちの大切な財産です。商品についてご不明な点や、あたらしい商品のご案内など、いつでもお手伝いいたしますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
商品と一緒にお礼メッセージを添える場合の例文
商品と一緒にお礼メッセージを添える場合の例文をいくつか紹介します。メッセージの長さは、メモ紙や小さな便箋に書く程度が目安となります。
- このたびは、当店の商品をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。万が一商品に不備がございましたらお知らせください。またのご利用を心よりお待ちしております。
- 〇〇さま、ご購入ありがとうございます。ひとつひとつ心を込めてお作りした商品です。お客さまの生活に少しでも彩りが加わりましたら幸いです。
- ご注文いただきありがとうございます。お客さまに選んでいただけたことを、スタッフ一同うれしく思っております。末永くご愛用いただけると幸いです。
- 商品をお届けできて光栄に思います。お客さまのお役に立てるのであれば何よりの喜びです。どうぞお楽しみください。
お礼メッセージ作成のポイント
お礼メッセージは、感謝を伝えるだけでなく心の交流でもあります。以下のポイントを意識しながら、自社の個性や真心が伝わるメッセージを心がけましょう。
ポイント①:シンプルかつ簡潔に
- 長文は避け、長くとも200字程度に抑える
- 伝えたいことを箇条書きにして整理してから文章化する
- 重要なメッセージは最初か最後に配置する
- 必要な情報は明確に記載する
- 専門用語や難しい言葉は避け、誰にでも伝わる表現を心がける
ポイント②:心をこめて書く
- 形式的な定型文だけでなく、自社らしさを感じられる一文を加える
- お客さまの名前を正確に記載し、個別対応の印象を与える
- 商品の特徴や使い方のヒントなど、付加価値の情報を含める
- パソコンで作った場合は、手書きのサインや一言メッセージを添えるとあたたかみが増す
ポイント③:商品に貼りつけることはしない
- 商品本体には直接メッセージを貼らず、別紙や封筒に入れる
- 商品を傷つけないよう、適切な場所に配置する
- 包装紙の内側やギフトボックスのふたの裏側など、開封時に目に入る位置が効果的
短い文章でも、感謝の気持ちが伝われば十分です。継続的な関係を構築するには、テンプレートを定期的に見直し、マンネリ化を防ぐことも大切です。
商品購入お礼メールの書き方ポイント3つ
お礼メールは必須というわけではありませんが、ネットショップ経営者にとっては固定顧客を増やす絶好のチャンスでもあります。
好印象のメールを送って、リピーター獲得を目指しましょう。印象のよいお礼メールのコツや具体的な例文を紹介します。
内容のわかるタイトルをつける
お礼メールは、わかりやすく中身を想像しやすいタイトルが必要です。例えば、タイトルが「お知らせです」などの一言だと、迷惑メールに間違えられる恐れがあります。
せっかくお礼メールを送ったとしても、開封されないままゴミ箱いきになるかもしれません。
お礼メールには、必ずショップ名を記載しましょう。そしてその後に「ご注文ありがとうございました」「発送完了のお知らせ」などとメールの主目的を記載します。自分が利用したネットショップからのお知らせだとわかれば、お客さまの多くは開封してくれます。
わかりやすい文章を心がける
メールの文章では、性別・年代にかかわらず、誰が読んでも違和感のない言葉遣いを心がけます。難しすぎる漢字や専門用語の羅列は避け、引っ掛かりなく読みとおせる文章にしましょう。文字の大きさ・改行などは見やすさを重視して、視覚的にごちゃごちゃさせないことも大切です。
また、より刺さるお礼メールにするためには、『購入してもらったことへの感謝』は必須です。「当ショップを選んでくれてうれしい」という気持ちを、丁寧に伝えましょう。
このときのポイントは、テンプレート的にならないようにすることです。文面に個人名を入れたり親しみやすい言葉遣いを選んだりして、個人対個人のようなメールを作りましょう。お客さまのネットショップへの親近感が増せば、リピート購入も期待できます。
お礼メールの例文
ネットショップで商品を購入いただいた際の、お礼メールの例文を紹介します。
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件名:【ネットショップ名】商品のご購入ありがとうございました
○○さま
このたびは△△(ネットショップ名)をご利用いただき、誠にありがとうございます。
スタッフ一同、感謝申し上げます。
下記のとおりご注文を承りましたので、内容をご確認くださいませ。在庫の確認ができ次第、順次発送の手配を進めさせていただきます。
発送完了後にお知らせのメールをお送りいたしますので、しばらくお待ちくださいませ。
(注文内容の詳細)
注文内容についてご不明な点がありましたら、以下のショップアドレスよりご連絡ください。
このたびは、当店を選んでいただきありがとうございました。
△△(ネットショップ名)
(ショップアドレス)
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ポイントは、注文内容の詳細を必ず記載することです。注文内容の詳細はメールの主目的であり、お客さま自身が確認することで後のトラブルを防ぎやすくなります。読み飛ばされないよう、わかりやすさを意識して記載しましょう。
高評価の言葉をいただいた場合の対応
ネットショップを経営していると、ときにお客さまから「非常によかった」「ショップの対応がうれしかった」などの言葉をもらうことがあるかもしれません。このような場合は、どのような反応を返すのが好ましいのでしょうか?
返信に悩んだときの対応を紹介します。
謙遜しないで素直に気持ちを伝える
「ほめられたら謙遜するのがマナー」とする向きもありますが、「そのようなことはありません」「とんでもないことでございます」といってしまうと、せっかくの気持ちを台無しにしてしまいます。不要な謙遜は避けましょう。
評価の言葉に対しては「ありがとうございました」「温かいお言葉に感激しています」「スタッフ一同の励みになります」と素直に伝えたほうが、お客さまからの心象はよくなります。
「返信不要」と書かれていた場合
メールに「返信不要」と書かれていた場合でも、相手のアドレスがわかるのであれば、一言お礼を伝えましょう。
配慮ができる人は、相手の手を煩わせまいとして「ご返信いただく必要はありません」などと記載するものです。
メールの最後に「どうしても一言お礼をお伝えしたく、メールいたしました」などの記載をし、お礼は伝えておいたほうがよいでしょう。
商品に添えるお礼状のポイント
ネットショップで商品を購入してくれたお客さまには、お礼状を添えると好印象です。魅力あるお礼状はリピーター獲得につながったりSNSで拡散されたりするチャンスとなるため、丁寧に書きましょう。
商品にお礼状を添えるときのポイントを紹介します。
できれば手書きをするのがベスト
デジタル全盛の時代だからこそ、手書きのお礼状には高いアピール力があります。「お客さまを大切にするショップ」として親近感を持たれやすく、レビューなどで高い評価を得られるでしょう。
お礼状に書く内容は、商品購入のお礼・ショップ紹介・商品情報などです。レビューがほしい場合は「ぜひ、レビューにて感想をお聞かせください」などと記しておくのも忘れてはいけません。
「手書きする時間がない」という場合は、手書き風のフォントを使うのもよいでしょう。お礼状に温かみが出るので、おすすめです。
新規購入のお客さま
初めてショップを利用したお客さまに対しては、ショップへの信頼・安心感を高める言葉が必要です。「またこの店を利用したい」と思ってもらえるよう丁寧な言葉遣いを心がけ、ショップ・商品の魅力をアピールしましょう。
例えば、以下の例文がおすすめです。
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□□さま
このたびは多くのショップの中から当店の商品をお選びいただき、ありがとうございました。
ご注文いただきました△△をお送りいたします。丹精込めて作った△△を□□さまに楽しんでいただければ幸いです。
これからもみなさまに喜んでいただける○○作りに努めてまいります。
今後とも◎◎(ネットショップ名)をよろしくお願いいたします。
◎◎ 店主●●
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ショップクーポンやSNSのURLなどを知らせたい場合は、文章の下に記載しておいてもよいでしょう。
リピーターであるお得意さま
リピート購入してくれたお客さまには、商品購入のお礼のほか、再度ネットショップを利用してもらったことに対するお礼も伝えましょう。初回購入時と同じ文面にしてしまうと、「テンプレートの使い回し」という印象が強くなります。
例えば、以下の例文がおすすめです。
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□□さま
平素より格別なご愛顧を賜りまして、誠にありがとうございます。
このたびご購入いただいた商品は、当店では非常に人気の高い商品です。前回ご購入いただいた商品とあわせて、楽しんでいただければと思います。
商品のご利用にあたり、何かお気づきの点がありましたら、ご遠慮なくお伝えください。
また□□さまのおめがねにかなうよう、より魅力的な商品をそろえていく所存です。末永いご愛顧を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
◎◎ 店主●●
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アフターフォローについてのお知らせや「今後ともよろしくお願いします」の言葉を入れておくと、今後も良好な関係を築きやすくなるでしょう。
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内容は決済方法によって異なります。詳細はこちらからご確認ください。
また、メールマガジン機能もあるので、購入者や会員に向けて、情報発信することが可能です。送信対象は任意で選択できるので、お客さまのステータスに合わせて送ることができます。
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気持ちよい対応でお客さまの心をつかむ!
お互いに顔の見えないやり取りだからこそ、ネットショップではお礼メールが重要な意味を持ちます。商品を購入してくれたお客さまに対してはタイミングよくお礼メールを送って、信頼関係を築くことが大切です。
ただし近年はメールマーケティングを重視する企業が多く、お客さまは毎日多くの販促メールを受け取っています。見落としたりゴミ箱に入れたりしないよう、『件名にショップ名を入れる』『内容をわかりやすく伝える』ことは必須です。
お礼メールで「ありがとう」の気持ちを伝えられれば、リピート購入・固定化が期待できます。文面・内容をよく練って、お客さまの心をつかみましょう。
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