「店舗BGMの使用料が変わる」「歌手や演奏家にもBGM使用料が分配される」——2026年6月、そんなニュースを目にして不安になった店舗オーナーの方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、2026年6月17日に成立した改正著作権法で「レコード演奏・伝達権」という新しい権利が創設され、市販のCDや配信音源を店内BGMとして流す場合に新たな使用料(二次使用料)が発生する仕組みが導入されます。ただし、施行日・金額はどちらも未定です(施行は遅くとも2029年6月まで)。今すぐ何かの支払いが発生するわけではありません。
※ 2026年10月時点の公開情報をもとにしています。施行日・使用料額などは今後の政令・使用料規程で決まるため、必ず文化庁の公式ページ等で最新情報を確認してください。
今回の改正の核心は、作詞家・作曲家だけでなく実演家・レコード製作者にも使用料が分配されるようになることです。これまで店舗BGMの使用料はJASRAC(日本音楽著作権協会)などを通じて作詞家・作曲家に分配されてきましたが、歌手・演奏家(実演家)と音源を制作したレコード会社は対象外でした。
改正著作権法は2026年6月17日に成立し、6月24日に「令和8年法律第48号」として公布されています(出典:文部科学省・文化庁)。
ただし、店舗オーナーが一番知りたい「いつから・いくら」は、どちらもまだ決まっていません。確定していることと未定のことを分けて整理すると、次のようになります。
| 項目 | 状況 | 内容 |
|---|---|---|
| 法律の成立・公布 | 確定 | 2026年6月17日成立・6月24日公布(令和8年法律第48号) |
| 新しい権利の内容 | 確定 | 市販CD・配信音源等(商業用レコード)の店舗等での再生・伝達に、実演家・レコード製作者への二次使用料が発生 |
| 権利の性質 | 確定 | 事前の許諾は不要。利用後に定められた使用料を支払う「二次使用料請求権」 |
| 施行日 | 未定 | 公布日から3年を超えない範囲内で政令で定める日(遅くとも2029年6月まで) |
| 使用料の金額 | 未定 | 文化庁長官が指定する団体が今後「二次使用料規程」を作成 |
| 徴収を行う団体 | 未定 | 指定団体はまだ指定されていない |
| 小規模店舗への配慮 | 検討中 | 減免・段階的な金額設定などへの配慮が検討課題とされている |
つまり現時点(2026年10月)では、新たな負担が生じる仕組みは法律として確定したものの、金額と開始時期はこれから決まるという段階です。
なお、市販音源を使わないBGMサービスであれば、この改正の影響を受けにくいと考えられます。市販音源を使わずに店内BGMを流したい場合は、STORES BGM のようなサービスが選択肢になります(詳しくは後述)。
まずは、無料トライアルで店舗の雰囲気に合うかどうかお試しください。
施行日は未定(遅くとも2029年6月まで)です。施行後は、市販音源を使い続ける店舗の場合、現行のJASRAC使用料に加えて実演家・レコード製作者への二次使用料が新たに必要になる可能性があります。
施行日は「公布日から3年を超えない範囲内で政令で定める日」とされています(出典:文化庁「著作権法の一部を改正する法律(概要)」)。公布日が2026年6月24日なので、遅くとも2029年6月までには施行されることになります。

3年もの準備期間が設けられているのは、使用料の徴収・分配を担う団体の指定、使用料規程の作成、事業者への周知など、制度の運用準備に時間がかかるためです。文化審議会の報告書でも、規程の策定や国民への周知のための準備期間として約3年程度の期間を設けることが示されています(出典:文化審議会著作権分科会 報告書)。
現時点で金額は一切決まっていません。「月額◯円になる」といった情報が出回っていても、2026年10月時点では根拠のない憶測です。
法律で決まっているのは、金額を決めるまでの手続きです(出典:文化庁 改正法概要)。
つまり、指定団体が一方的に金額を決められる仕組みではなく、利用者側の意見を反映するプロセスが法律に組み込まれています。

文化審議会の報告書では、小規模事業者等に対する減免等の特例措置を設けることや、事前に十分に協議した上で支払いの免除・減額の措置を検討・実施することが求められています(出典:文化審議会著作権分科会 報告書)。
ただし、これらは法律で保証された減免制度ではなく、今後の規程作成の中で検討される事項です。個人経営の小さなお店がどの程度の負担になるかは、使用料規程の公表を待つ必要があります。
JASRACに支払う著作権使用料と今回新設される二次使用料は、対象となる権利が異なります。JASRACが管理するのは作詞家・作曲家の「著作権」、新設されるのは実演家・レコード製作者の「著作隣接権」に基づく権利です。
そのため、市販音源を店舗で流し続ける場合、施行後は両方の使用料が必要になる可能性があります。「JASRACに払っているから大丈夫」とはならない点に注意してください。
現行のJASRACのBGM使用料の仕組みは、店内BGMの著作権完全ガイドで詳しく解説しています。
自分のお店のBGMが影響を受けるかどうかは、「市販の音源を使っているか」でほぼ判断できます。主な利用形態別に整理すると次のとおりです。
| 店内BGMの流し方 | 新使用料の影響 | 補足 |
|---|---|---|
| 市販CDを店内で再生 | 対象になる見込み | 「公の再生」の典型例。現行でもJASRAC手続きが必要な場合があり、施行後は二次使用料も加わる見込み |
| ダウンロード購入した音源を再生 | 対象になる見込み | 配信音源も「商業用レコード等」に含まれる |
| ラジオ・ストリーミング配信を受信して店内スピーカーで流す | 対象になる可能性 | 「公の伝達」の類型。具体的な範囲は今後の規程次第 |
| 個人向けサブスク(Spotify・Apple Music等)を店舗で流す | そもそも現行でも規約違反 | 改正以前に商用利用が規約で禁止されており、著作権法違反のリスクもある |
| 市販音源を配信する業務用BGMサービス | サービス経由で影響の可能性 | 事業者側が使用料を負担する「元栓処理」が検討されており、料金に反映される可能性がある |
| 市販音源を使わない業務用BGMサービス | 対象外と考えられる | 市販の商業用レコードを使わないため、二次使用料の対象になりにくい |
| 著作権フリー・自作の楽曲 | 対象外と考えられる | 商業用レコードに該当しなければ対象外。ただし「フリー」の条件確認は必要 |
ポイントは2つあります。
1つ目は、個人向けサブスクの店舗利用は改正とは無関係に今すぐNGだということ。SpotifyやYouTubeを店内BGMにしている場合、今回の改正を待つまでもなく規約違反であり、著作権法違反のリスクもあります。詳しくはSpotifyの商用利用と店舗でYouTubeを流す方法を参照してください。
2つ目は、業務用BGMサービスでも「市販音源を使うサービス」と「オリジナル音源のサービス」で影響が分かれうること。文化庁の資料でも、使用料徴収の対象例として「店舗等(CD再生、BGMサービス等)」が挙げられています(出典:文化庁 改正法概要)。市販音源を配信するサービスでは、事業者が権利者団体と包括契約を結んで使用料をまとめて処理する「元栓処理」が検討されており、その場合はコストが月額料金に反映される可能性も考えられます。
一方、市販音源を使わないBGMサービスは、そもそも市販の商業用レコードを利用しないため、二次使用料の対象になりにくい構造です。
レコード演奏・伝達権とは、音楽CDやインターネット配信音源など(商業用レコード等)が店舗などの公の場で利用されたときに、実演家とレコード製作者が二次使用料を受け取れる権利です。2026年6月成立の改正著作権法で新設されました(著作権法第95条の2・第95条の3・第97条の2・第97条の3。出典:文化庁「著作権法の一部を改正する法律(概要)」PDF)。
1曲の市販楽曲には、大きく分けて2種類の権利が働いています。

これまで日本では、店舗BGMについて使用料を受け取れるのは著作権側(作詞家・作曲家)だけで、実演家とレコード製作者は対象外でした。今回の改正は、この「伝える人」側の空白を埋めるものです。
新設される権利は、事前に許可を取らないと楽曲を使えなくなる「許諾権」ではありません。利用後に使用料を支払う「二次使用料請求権」という報酬請求権です。
許諾権にしなかったのは、店舗での楽曲利用にはすでに作詞家・作曲家の許諾権が働いており、実演家等の許諾まで必要にすると権利処理が複雑になりすぎて、かえって音楽の利用が妨げられるおそれがあるためです(参考:骨董通り法律事務所コラム)。
つまり施行後も「BGMを流すこと自体が禁止される」わけではなく、使用料を支払えば従来どおり利用できます。
二次使用料の対象となる利用は、大きく2類型です。
対象となる場所は飲食店やカフェだけではありません。ホテルのロビー、フィットネスクラブ・ジム、イベント会場、スポーツ競技の会場など、市販音源を公の場で流すあらゆる施設が想定されています。業界の市場調査では、レコード演奏を行っている事業所は全国で約157万か所にのぼるという推計も紹介されています(参考:骨董通り法律事務所コラム)。
なお、非営利・無料で行われる演奏などについては、著作権と同様に権利が制限される(使用料がかからない)方向性が示されています。
改正の狙いは、アーティストへの対価還元と日本音楽の海外展開の促進の2つです(出典:文部科学省)。

レコード演奏・伝達権に相当する制度は、すでに世界142か国で導入済みで、OECD加盟国で未整備だったのは日本と米国のみでした(出典:文化庁「著作権法の一部を改正する法律(概要)」PDF)。
この権利は1961年採択のローマ条約にも盛り込まれていた国際的な標準ですが、日本は店舗側の負担への配慮などを理由に、半世紀以上導入を見送ってきました。
導入の決め手になったのが「相互主義」の問題です。著作隣接権の世界では、自国で外国の権利者を保護していない場合、相手国でも自国の権利者が保護されないという運用が一般的です。
日本にレコード演奏・伝達権がなかったため、海外の店舗や施設で日本の楽曲が流れても、日本の実演家・レコード会社は海外から二次使用料を受け取れなかったのです。日本の音楽が世界中で聴かれるようになった今、この機会損失が無視できなくなりました。
文化審議会の報告書では、日本楽曲の海外利用が現状以上に伸びた場合、2034年には26億円の国際支出に対して約87億円の国際収入が期待できるという試算が紹介されています(出典:文化審議会著作権分科会 報告書、参考:CPRA(実演家著作隣接権センター))。
施行まで最長3年の猶予がありますが、今のうちに把握と準備をしておけば施行時に慌てずに済みます。

まず、自分のお店のBGMがどの利用形態に当てはまるかを確認しましょう。市販CD・ダウンロード音源・ラジオ・個人向けサブスク・業務用BGMサービスのどれを使っているか。前述の早見表と照らし合わせれば、影響の有無がおおよそ判断できます。
このとき、個人向けサブスクを使っていた場合は、施行を待たず今すぐ切り替えが必要です(改正とは無関係に規約違反のため)。
市販音源を使い続ける場合、施行後はJASRAC使用料に加えて二次使用料の負担が生じる可能性があります。市販音源を使わない業務用BGMサービスや著作権フリー音源など、商業用レコードを使わない選択肢に切り替えれば、負担増の構図から外れられると考えられます。
コストを含めた選択肢の比較は格安の店舗BGMアプリ・サービス比較にまとめています。
今後の実務影響は、次の3つの発表で確定していきます。
いずれも文化庁の著作権法改正ページや報道で公表されます。本記事も続報に合わせて更新していきます。
今回の改正で影響を受けるのは、市販の商業用レコードを使う店内BGMです。裏を返せば、市販音源を使わないBGMサービスを選んでおけば、施行日や使用料規程の行方による影響を受けにくくなると考えられます。
STORES BGM は、オリジナル楽曲を中心に、約6,000曲・オールジャンルを配信する店舗向けBGMサービスです。市販の音源は使用していないため、著作権管理団体への申請手続きや追加の著作権料が不要なのはもちろん、今回新設されるレコード演奏・伝達権の二次使用料についても対象になりにくい構造です。
STORES BGM は、STORES のスタンダードプランにも含まれています。プラン料金に含まれるため、STORES BGM への別途のお支払いはありません。
「施行後にいくら増えるか分からない」という不確実性ごと手放したい店舗には、有力な選択肢です。
BGMだけを使うなら単品プラン、ほかの STORES のサービスもあわせて使うなら、STORES BGM も含まれるスタンダードプランがおすすめです。
市販音源を使わない店舗BGMを、まずは無料でお試しください。
音楽CDやインターネット配信音源など(商業用レコード等)が店舗などの公の場で利用されたときに、実演家(歌手・演奏家)とレコード製作者が二次使用料を受け取れる権利です。2026年6月に成立した改正著作権法で新設されました。事前の許諾は不要で、利用後に定められた使用料を支払う仕組みです。
施行日は未定です。改正著作権法は2026年6月24日に公布されており、施行は「公布日から3年を超えない範囲内で政令で定める日」とされています。つまり遅くとも2029年6月までには施行されますが、正確な日付は今後政令で決まります(出典:文化庁)。
金額は未定です。今後、文化庁長官が指定する団体が「二次使用料規程」を作成し、利用者側との協議を経て金額が決まります。小規模店舗への減免・段階設定などの配慮も検討課題とされています。現時点で具体的な金額を示す情報は憶測と考えてよいでしょう。
いいえ、別の権利のため両方必要になる可能性があります。JASRACが管理するのは作詞家・作曲家の著作権、新設されるのは実演家・レコード製作者側の権利です。市販音源を使い続ける場合、施行後は両方の使用料が必要になる可能性があります。
改正とは無関係に、今すぐ見直しが必要です。個人向けサブスクや動画サービスの店舗利用は、今回の改正以前から利用規約違反であり、著作権法違反のリスクもあります。詳しくはSpotifyの商用利用と店舗でYouTubeを流す方法で解説しています。
対象になりにくいと考えられます。新設される二次使用料の対象は、市販CDや配信音源などの「商業用レコード等」の利用です。STORES BGMは市販音源を使わないため、この仕組みの対象にはなりにくい構造です。ただし制度の詳細は今後の規程で確定するため、本記事では断定を避けます。
新しい権利は「利用後に使用料を支払う」報酬請求権で、無断利用を直接罰する許諾権とは性質が異なります。ただし、支払義務が生じたのに支払わなければ、指定団体から請求を受ける可能性があります。なお、作詞家・作曲家の著作権(演奏権)については従来どおりで、無許諾で著作権のある楽曲を店舗で流した場合、著作権法上は罰則や損害賠償の対象になる可能性があります。詳しくは店内BGMの著作権完全ガイドを参照してください。
対象になる可能性があります。放送やストリーミング配信を受信して店内スピーカーで流す行為は、新設される「公の伝達」の類型に含まれます。ただし、どの範囲にどの程度の使用料がかかるかは今後の使用料規程で決まるため、続報の確認が必要です。
2026年著作権法改正のポイントをおさらいします。
施行までの猶予期間は、店内BGMの体制を見直すちょうど良いタイミングです。市販音源ベースのBGMを使っているお店は、無料トライアルのある業務用BGMサービスをいくつか試して、自分のお店に合う「改正の影響を受けにくいBGM」を今のうちに見つけておくとよいでしょう。
迷ったら、市販音源を使わず著作権管理団体への申請手続きも不要、月額980円〜(2年プラン・月額換算・税込)・初期費用0円の STORES BGM から試してみてください。クレジットカード登録不要の7日間無料トライアルで、実際にお店で使ってみてから判断できます。
※ 2026年10月時点の公開情報をもとにしています。施行日・使用料額・対象範囲は今後の政令および二次使用料規程で決まるため、最新情報は文化庁公式サイトで確認してください。
※ 本記事は文化庁の公表資料をもとに編集部が作成した一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の法的判断が必要な場合は、弁護士等の専門家にご相談ください。

STORES BGM サービスカタログ
著作権管理団体への申請不要で使える店舗BGMアプリ「STORES BGM」について、機能・特徴やプレイリスト、料金などについてご紹介しています。