検索して探す

2025-11-21
2025-11-28

国民年金制度を徹底解説!仕組み・保険料・免除制度までわかりやすく解説

STORES マガジン編集部
国民年金制度を徹底解説!仕組み・保険料・免除制度までわかりやすく解説

「国民年金って、結局どんな仕組みなの?」 「会社員を辞めてフリーランスになったけど、手続きは何をすればいい?」 「将来、年金はいくらもらえるのか、見通しが立たない…」

国民年金は、20歳以上60歳未満の全国民が加入する「公的年金制度」ですが、その仕組みは複雑で、特に自営業者やフリーランスの方(第1号被保険者)にとっては、会社員時代とは支払い方や受け取り方が大きく異なり、分かりにくいと感じる方が多いのではないでしょうか。

この記事では、国民年金制度をゼロから分かりやすく解説。「国民年金の3つの種別の違い」から、「保険料の具体的な額」、「将来いくら年金がもらえるのか」まで、あなたの疑問を解消します。

国民年金とは?

日本の公的年金制度は、「2階建て」構造になっています。

1階部分:国民年金(基礎年金)

20歳以上60歳未満の全国民が加入を義務付けられている、年金の「土台」となる部分です。

将来、老齢になったときや、病気や事故で障害を負ったとき、あるいは一家の働き手が亡くなったときに、全ての人に共通して支給される「基礎年金」を保障します。

自営業者・フリーランス(第1号被保険者)の方は、原則としてこの1階部分のみに加入します。

2階部分:厚生年金

会社員や公務員(第2号被保険者)が加入する年金です。

毎月の給料(報酬)に比例して保険料が決まり、その分、将来受け取る年金額も国民年金(基礎年金)に上乗せされて増えます。

つまり、

  • 国民年金は全員必ず加入する“土台”
  • 厚生年金は会社で働く人が上乗せされる“2階部分”

という関係です。

そのため、厚生年金の人は「国民年金も含めて加入している」状態になります。

国民年金(基礎年金)の加入者区分

国民年金は、以下の3つのカテゴリーで構成されています。

第1号被保険者

自営業・フリーランス・学生・無職の人
→ 自分で保険料を支払う

第2号被保険者

会社員・公務員(厚生年金加入者)
→ 給料から自動天引き(国民年金分も含む)

第3号被保険者

第2号被保険者に扶養される配偶者
→ 保険料の自己負担なし(国が負担)

国民年金の保険料はいくら?(第1号被保険者向け)

国民年金保険料は、全国民一律の定額制です。年度によって金額が改定されます。

日本年金機構が発表している2025年度の保険料は以下のとおりです。

2025年度の国民年金保険料:月額 17,510円

この保険料は、毎年の「賃金変動+物価変動」に合わせて改定されます。まとめて前払い(前納)すると、割引が適用されるのでおトクです。

また、月額400円の付加保険料を納付することにより、将来の老齢基礎年金の額を増額できる制度があります。

支払い方法

  • 納付書(現金): 毎月、日本年金機構から送られてくる納付書を使い、コンビニエンスストアや銀行窓口で支払います。
  • 口座振替: 銀行口座からの自動引き落とし。保険料が割引される「前納制度」を利用できるため、最もお得な納付方法です。
  • クレジットカード: 事前に手続きをすれば、クレジットカードでの継続的な支払いが可能です。

【節約のポイント】前納制度

保険料を「2年分」「1年分」「6ヵ月分」など、まとめて前もって納付する「前納制度」を利用すると、割引が適用されて、総支払額が安くなります。

前納制度については、こちらをご確認ください。

日本年金機構「国民年金保険料の前納」

所得が低い場合の免除・猶予制度

フリーランスや学生で所得が少ない場合、申請によって保険料の全額または一部の支払いが免除・猶予される制度があります。ただし、免除期間は将来の年金額が減額される点に注意が必要です。

国民年金で将来いくらもらえる?

2025年度の満額は以下のとおりです。

老齢基礎年金

65歳から一生受け取れる年金です。

40年間(480ヶ月)きちんと納付した場合の満額は、年額 819,300円(月額 約68,000円)を受け取れます。

満額に満たない場合は、納付月数に応じて按分されます。

例:
30年間納付した場合
→ 819,300円 × (360 / 480) = 614,500円程度

障害基礎年金

事故・病気で働けなくなった場合に支給されます。障害等級1級または2級に該当すると受け取ることが可能です。。

  • 2級:年額 約819,300円
  • 1級:2級の1.25倍

遺族基礎年金

子がいる配偶者に支給される生活保障です。主に子育て家庭を保護する目的の年金です。

国民年金の「免除・猶予」制度(支払えない人向け)

厚生年金は給与天引きのため未納になりませんが、自分で払う国民年金は支払いが負担になる場合があります。

そのため国民年金には、「負担を軽くするための制度」が用意されています。

① 免除制度

収入が少ない場合に、全額・一部免除が受けられます。

  • 全額免除:保険料は0円になる
    → 将来の年金額は半分として計算される
  • 一部免除(4段階):1/4、半額、3/4など一部の免除
    → 免除割合に応じて将来受取額が決まる

③ 学生納付特例

学生は全員申請できる
→ 在学中は支払いを猶予、卒業後に支払い可能

④ 申請免除・納付猶予

無職・収入が低い場合
→ 一時的に支払いを止められる

⑤ 追納制度

10年以内であれば、あとから支払って満額に近づけることが可能。

海外に住む場合はどうなる?(外国人も含む)

日本人が海外に住む場合

加入は任意(払う/払わないを選べる)
→ 将来の年金額を増やしたい場合は「任意加入」する人が多い

在日外国人の場合

20〜60歳の間は国籍に関係なく加入義務あり

一定条件を満たすと、帰国後に「脱退一時金」を受け取れる制度もあります。

払い損にならないためのポイント

  1. 免除・猶予を使いながら“未納だけは避ける”
  2. 余裕がある年だけ「追納」して満額に近づける
  3. 海外転出時は任意加入を検討
  4. 保険料は前納するとお得
  5. 老齢基礎年金だけでは不足 → 企業年金・iDeCoの併用を検討

国民年金だけでは老後資金として不足しやすいため、私的年金との併用が現実的です。

まとめ:国民年金は“最低限の生活保障”として非常に重要

国民年金は、老後・障害・遺族の3つのリスクに備える「人生の基盤」となる社会保障制度です。
2025年度の保険料は 月額17,510円。
免除制度や猶予、追納を活用すれば、収入が少ない期間も年金の受給資格を失わずに済みます。

複雑に見える制度ですが、仕組みを理解し適切に活用すれば、大きな安心につながります。
老後の不安を減らすためにも、国民年金制度を上手に利用していきましょう。

お役立ち資料

STORES スタンダードプラン

決済・レジ・ネットショップ・予約・データ活用など、お店作りに欠かせないサービスを STORES なら月額3,300円と驚きの決済手数料でご利用いただけます。

資料ダウンロード