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「お店をオープンしたいけど、ネットショップって何から始めればいいの？」 「STORES ネットショップ やBASEってよく聞くけど、どう違うの？」 「結局、一番費用を抑えて、自分の商品をネットで販売できるのはどれ？」
個人事業主や中小企業にとって、ネットショップ（ECサイト）は、今や「第2の店舗」として欠かせない存在です。しかし、数ある開業サービスの中から、どれが自分のビジネスに最適なのかを選ぶのは至難の業でしょう。
この記事では、ネットショップ開業を検討しているあなたが、失敗せずに最適なサービスを選ぶための「3つの比較軸」を解説。さらに、今人気の主要サービス「STORES」「BASE」などを、費用、機能、難易度といった観点から徹底比較します。
ネットショップ作成サービスのタイプ
ネットショップ開設におすすめのネットショップ作成サービスとは、個人・企業に関わらずアカウントを作成することでネットショップを運営できるサービスのことを意味しており、
- ASPカート型
- マーケットプレイス型(モール型)
の2つのタイプのサービスがあります。
ASPカート型のネットショップ開設サービスの特徴は以下です。
- テンプレートを利用したデザインからオリジナルデザインのネットショップまで好みに合わせてショップのデザインができる
- オプションで定期便やメールマガジンなどの機能を追加することができる
- 用意された決済方法を利用することができる
※サービスによっては決済代行会社と別途契約が必要な場合もあります
Amazonや楽天市場などのモール型(マーケットプレイス型)ネットショップ開設サービスと比較した場合、以下のような違いがあります。
- Amazonや楽天市場といったモールで購入しているのではなく、ブランドのオリジナルサイトから購入しているという印象をお客様に持ってもらえる
- Amazonや楽天市場といったモール単位での集客ではなく、各ショップが自分たちの力で集客活動を行う必要がある
おすすめはASPカート型
個人の方や中小規模の事業者、コストをおさえたい方、リスクをおさえたい方は、ASP型を選ぶことをおすすめします。ASP型は、初期費用や月額費用が安いこともメリットの一つですが、誰でもかんたんにすぐにはじめられるということも大きな特徴です。
主なASPカート型のネットショップ開設サービスには、以下ががあげられます。
- STORES ネットショップ
- BASE
- カラーミーショップ
- Shopify
無料ネットショップ作成サービスと有料サービスの違いは？
ネットショップ作成サービスは、無料・有料それぞれに明確な違いがあります。
無料サービスは初期投資や月額費用がかからないため、EC初心者や趣味の範囲で始めたい事業者に最適です。しかし、機能やデザインの自由度が低く、特に商品が売れた際の手数料が高い傾向にあります。
対して有料サービスは、月額料金が発生する分、決済手数料が低く、高度な顧客管理やマーケティング機能、デザインのカスタマイズ性が充実しており、本格的な事業展開や売上拡大を目指す場合に適しています。
主な違いを機能・月額料金・手数料で比較した表は以下の通りです。
完全に無料ではない
「無料ネットショップ作成サービス」と呼ばれるものでも、ランニングコストや商品が売れた際の手数料は発生するため、完全に無料ではありません。
たとえば、BASEのスタンダードプランのように月額料金や初期費用がゼロのサービスでも、商品が売れると売上総額に対して決済手数料やサービス利用料などがかかります。これは、サービスの提供元がサーバー維持やシステム管理を行っているため、その対価として費用を回収する必要があるためです。
無料サービスは導入ハードルが低い反面、売上が増えるほど手数料の負担が大きくなる可能性があるため、注意が必要です。
実際はどのくらい？費用シミュレーション
無料ネットショップ作成サービスを利用した場合の費用は、月額料金の有無よりも決済手数料率に大きく左右されます。
STORES ネットショップ を例に、月間売上20万円の場合で費用をシミュレーションします。
このシミュレーションでは、月額費用を支払うベーシックプランの方が約800円利益が多くなります。
このように、月額無料のプランは初期には低リスクですが、売上が上がるほど高い決済手数料で利益が圧迫されます。そのため、月商が10万円〜20万円を超えたあたりで、月額費用を払ってでも決済手数料の低い有料プランへの切り替えを検討することが費用効率上、賢明です。
無料ネットショップ作成サービスの利用メリット・デメリット
無料ネットショップ作成サービスの利用メリットとして「始めやすさ」、デメリットとして「集客・差別化の難しさ」について解説します。
メリット｜初期費用がかからず、始めやすい
最大のメリットは、初期費用や月額料金が永年無料であるため、金銭的なリスクなくネットショップを開設できる点です。サーバーの準備やシステムの構築といった専門知識が一切不要で、誰でもすぐにショップを開設・運営できます。
まずは趣味やテスト販売から始めたい個人事業主や、在庫を抱えることなくネットショップを試したい場合に最適です。商品が売れるまで固定費がかからないため、失敗を恐れることなく、ネットショップへの参入ハードルを大きく下げられるのが魅力です。これにより、資金が少ないスタートアップでも挑戦しやすくなります。
デメリット｜集客や競合との差別化が難しい
無料ネットショップ作成サービスのデメリットは、デザインや機能のカスタマイズ性が低く、独自のブランドイメージを表現しにくいため、競合との差別化が難しい点です。
また、サービス自体が集客力を持っているわけではないため、基本的に集客を自力で行う必要があり、開設しただけでは売上が立ちにくい傾向があります。
さらに、利用できる機能に制限があるため、在庫連携や詳細な顧客分析、マーケティング施策など、本格的な運営に必要な機能を追加できないことで、事業が拡大した際に限界を感じる可能性があります。
ネットショップ作成サービスを選ぶポイント
ネットショップ開設サービスを選ぶ際に失敗しないための、重要な3つの検討ポイントを解説します。
初心者でも始めやすいか
ネットショップの運営経験がない初心者にとって、システムの操作性や分かりやすさは非常に重要です。機能が豊富でも、設定が複雑で使いこなせなければ、かえって業務効率が悪化してしまいます。
特に無料サービスを選ぶ際は、専門的な知識（HTMLやCSSなど）を必要とせず、誰でも直感的に商品登録やデザイン変更ができるかを確認しましょう。
また、困った際にすぐに解決できるサポート体制（メール、電話、マニュアルなど）が充実しているかも重要です。まずはかんたんなショップを作成し、無理なく運営を継続できるサービスを選びましょう。
求めている機能はあるか
サービスを選ぶ際は、「今」必要な機能だけでなく、「将来」必要になる機能も考慮することが重要です。
例えば、単なる物販だけでなく、オンラインレッスンやダウンロードコンテンツの販売に対応しているか、在庫管理を自動で行えるか、メルマガ配信や顧客分析機能があるかなど、事業の成長を見越した機能を搭載しているかを確認しましょう。
特に、アパレルならサイズ・カラーのバリエーション機能、食品なら定期購入機能など、業種特有の機能に対応しているかは必須のチェックポイントです。
利用できる決済方法は何か
お客さまに安心して買い物をしてもらうために、決済方法の多様性と手数料は非常に重要な選定ポイントです。多くの消費者が利用するクレジットカード決済は必須ですが、それに加えて、銀行振込、コンビニ決済、後払い、キャリア決済など、幅広い決済手段に対応しているかを確認しましょう。
お客さまが希望する決済方法がない場合、カゴ落ち（購入断念）の原因になります。また、利用できる決済手段ごとの手数料率を比較し、サービス全体のランニングコストをシミュレーションしておくことも、利益を確保する上で不可欠です。
ネットショップ作成サービスの比較一覧
①STORES ネットショップ
STORES ネットショップ は、初心者でも専門知識不要で本格的なネットショップをかんたんに開設できるASPサービスです。
フリープラン（月額0円）があるため、初期費用をかけずにスタートできるのが最大の特徴です。売上が安定すると、月額費用（ベーシックプラン）を支払うことで決済手数料が3.6%（または業界最安水準の1.98%）まで下がり、利益率を高めることができます。
同じ STORES プラットフォームのレジや予約システムとの連携がスムーズなのも強みです。デザインテンプレートが豊富で、決済手段も多様。初心者から中規模事業者まで幅広く推奨されます。
②BASE
BASEはネットショップ初心者向けのASPサービスです。最大の特徴は、スタンダードプランでは月額・初期費用が永年無料であり、商品が売れるまで費用がかからないため、リスクなく始められる点です。
豊富な拡張機能「BASE Apps」を無料で利用できるため、機能の追加も容易です。しかし、月額無料のスタンダードプランでは、売上総額に対する手数料率が高くなる（約6.6% + 40円）ため、売上が伸びると利益を圧迫するのがデメリットです。月商17万円以上の事業者は、決済手数料が2.9%になる有料のグロースプランへの切り替えが費用対効果を高めるポイントです。
③カラーミーショップ
カラーミーショップは、老舗のASPサービスで、機能性とカスタマイズ性の高さが最大の特徴です。フリープラン（月額無料）から始められますが、真価を発揮するのは有料のレギュラープラン以上。デザインはHTML/CSS編集に対応しており、自由度の高いショップ構築が可能です。
また、無料サービスと比べ、在庫管理や顧客管理、集客機能が充実しており、中級者から上級者や、本格的なEC展開を目指す事業者に適しています。
④イージーマイショップ
イージーマイショップは、無料プランから始められるASPサービスで、その多機能性が最大の特徴です。特に、予約販売、定期購入、サブスクリプションなどの特殊な販売形式に柔軟に対応しており、他のASPでは標準機能として備わっていない販売設定も容易に行えます。
シンプルな物販だけでなく、サービス業やイベント予約など、複雑な販売形式を必要とする事業者に強いメリットがあります。コストを抑えつつ、販売戦略に合わせた細かな設定を行いたい事業者に推奨されます。
⑤FC2ショッピングカート
FC2ショッピングカートは、FC2ブログなど既存のFC2サービスを利用しているユーザーにとって特に導入しやすいASPサービスです。
無料プランがあり、初期費用なしでスタートできます。有料プラン（月額あり）にすることで決済手数料が下がり、利益率を改善できます。機能は充実していますが、デザインのカスタマイズ性は他の主要ASPに比べてやや低い傾向があります。既にブログなどで集客基盤を持っている個人事業主や、コストを抑えて多機能なカート機能のみを利用したい場合にメリットがあります。
⑥Xserverショップ
Xserverショップは、レンタルサーバー大手のXserverが提供する新しいASPサービスです。特徴は、サーバーインフラに強みを持つことからくる高い安定性と処理速度。
決済方法は充実しており、高いカスタマイズ性と豊富な機能を備えています。特にサーバーの安定性や高速性を重視し、本格的な事業として初期から投資できる事業者に推奨されます。
⑦Square
Squareは、Webサイト構築機能と決済機能が一体化したSaaS型サービスです。最大の特徴は、初期費用・月額費用が無料で始められること。強みは、最短翌営業日に入金（三井住友銀行およびみずほ銀行の場合）されるスピード感です。
シンプルで直感的な操作性も魅力です。実店舗を持ち、オンライン販売を補完的に行いたい事業者や、入金サイクルを重視する個人事業主にとって、大きなメリットがあります。
⑧Jimdo
Jimdoは、本来ホームページ作成サービスとしてスタートしたため、手軽な操作性と、美しいデザインのWebサイトをかんたんに構築できるのが特徴です。EC機能は後から付随する形となるため、本格的なECサイト構築よりも、Webサイトの集客力を高めることを重視する事業者に適しています。
無料プランから始められますが、本格的に販売を行うには有料プランの利用が必須です。Webサイトの機能とEC機能を一体化させたい個人事業主や、ブランドの Web プレゼンスを重視し、オンライン販売はその一部と位置づける場合にメリットがあります。
⑨minne
minneは、ハンドメイド作品に特化した国内最大級のモール型マーケットプレイスです。最大の特徴は、80万を超える作家・ブランドが集まる専門性の高さ。メリットは、月額費用が無料であり、集客力が高いため、自力で集客しなくても売れるチャンスがある点です。ただし、販売手数料が約10.5%と高めに設定されています。
手作りのアクセサリーや雑貨など、ニッチな商品でもターゲット顧客にダイレクトに訴求できるため、趣味で制作した商品を販売したい個人や、ハンドメイドブランドの立ち上げに最適です。
⑩Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングは、巨大な会員基盤と高い集客力を利用できるのが大きなメリットのモール型サービスです。です。ただし、決済手数料、アフィリエイト手数料、ポイント原資費用などは出品者負担となるため、実質的な手数料は発生します。決済方法ではPayPayとの連携が強力です。
初期費用を抑えつつ、集客に強い大手モールに出店したい事業者に最適。ただし、モール内での競争が激しく、ブランドの独自性を出しにくい点はデメリットです。
ネットショップを始めるのにおすすめのサービス
ここまでは、ネットショップを開設できるサービスについて紹介してきましたが、これからネットショップをスタートさせる場合やサイトのお引越しを検討している場合など、
- どれくらい売れるかわからないから最初からお金をかけてスタートさせるのは少し心配だな…
- 資金に余裕あまりないから、一番安く開設できるサービスが知りたい
- 海外を中心に販売をしたいんだけどな…
という方もいると思います。
特に、これからネットショップをスタートさせる場合は、商品の仕入れや梱包資材の準備など、開設以外にも資金が必要になってきます。そこで、予算別・目的別におすすめのネットショップ開設サービスをまとめてみました!
低コストで開設したい方におすすめのサービス
とにかく低コストでネットショップを開設したい場合は、 STORES ネットショップ のフリープランがおすすめです。
この場合、ネットショップ開設にかかる費用を抑えられるので、資金を仕入れや梱包資材費、機材費などに当てることができます。
有料のベーシックプランにはいつでも移行することができるので、ネットショップの運営に慣れてきたり、少しずつ売上がアップしてきたら無料プランからベーシックプランに移行することで、無理なく運営をすることが可能です。
また、BASEも無料で始められるサービスで、STORES ネットショップ のフリープラン同様に低リスクで始められます。
海外販売に力をいれたい方におすすめのサービス
海外に向けた販売を行う場合は、最低条件として海外からの決済ができる機能が揃っているサービスを利用する必要があります。
STORES ネットショップ の場合は、海外決済にも対応しているPayPalの決済方法が用意されている他、英語対応の機能もあるので海外販売にも十分対応できるサービスです。
また、Shopifyはアメリカからスタートしたサービスで、海外対応しているPayPalが導入されていることはもちろん、Shopify多通貨変換アプリ(見たい通貨に表示を変換するアプリ)も用意されている点からも、海外販売に力を入れたい場合におすすめすることができます。
開設費用と組み合わせると、下記のようにそれぞれのサービスをおすすめすることができます。
ショップのデザイン自由度を優先させたい方におすすめのサービス
ショップのデザイン自由度を何よりも最優先させる場合は、HTML編集の機能が用意されているBASEやカラーミーショップなどがおすすめできます。
ただ、HTML編集を行うにはインターネット・パソコンの知識が必須になるため、
「専門的な知識がなくても自由度高くデザインをできるだけカスタマイズしたい！」
という方は、STORES ネットショップ を利用してみてください。
パーツエディターモードという、HTML編集の知識がなくても バナーや動画など各パーツの配置位置や個数を自由に変更できます。フリープランでも豊富なテンプレートと無限のカスタマイズが出来ます。
まとめ
この記事では、ネットショップ開設におけるASP型とモール型の違い、そして無料サービスと有料サービスの違いを徹底比較しました。
初期費用を抑えたいならASP型の無料プラン（STORES ネットショップ, BASEなど）がおすすめですが、無料プランは手数料が高いため、月商10万円〜20万円を目安に低手数料の有料プランへ移行することが、利益を最大化する鍵です。開設の際は、費用、機能、難易度を比較し、ご自身のビジネスに最適なサービスを選びましょう。
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