クレジットカード決済を取り扱っている場合、オーソリ(オーソリゼーション)は日常的におこなっている作業です。しかし、オーソリの処理の中身や実際におこなわれていることなど詳しい内容は知られていないのではないでしょうか。
そこで今回は、オーソリとはなにか、必要な理由や仕組みを解説します。興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
オーソリとは、「クレジットカードが正当な手続きを踏んで処理されているか」を確認する作業のことです。
オーソリは英語のオーソリゼーション(Authorization)を略したもので、「認可」「承認」を意味します。そこから、クレジットカード決済では「信用承認」「与信確保」の意味で使われています。
オーソリはなぜ必要なのでしょうか。必要な理由を2点解説します。
1点目は利用限度額の確認です。加盟店では、決済で使われたカードの限度額や、限度額を超えているかどうかがわかりません。
また、お客さま自身も限度額が超えていることを忘れていることもあります。そのため、カード会社に限度額を超えていないかどうかを確認するのが、オーソリの役割のひとつです。また、この際に支払いの遅延などトラブルの有無がないかどうかもチェックしています。
2点目は不正利用を防ぐためです。クレジットカードの不正利用による被害額は年々増加しており、2024年は約555億円もの被害がありました。そうした不正利用を防ぐためのチェックとして、オーソリがおこなわれています。例えば、盗難や紛失手続きが出ていないか、過去の利用履歴から見て不自然な使用ではないかなどがチェック項目です。
ただし、オーソリではクレジットカード番号や履歴などからのチェックはできますが、使用者がカード名義人本人であるかどうかはわかりません。不正利用を防ぐためには、3Dセキュアやセキュリティコードなどを使って、二重、三重に不正利用の対策をとる必要があります。
参照:一般社団法人日本クレジット協会「クレジットカード不正利用5つの対策」(2025年7月)
オーソリの具体的な流れは、次のとおりです。
クレジットカード会社での確認項目としては、次のものなどが挙げられます。
オーソリを完了した時点では、代金分の決済枠を予約しただけで、実際の決済処理は済んでいません。決済処理方法には、自動売上方式と指定売上方式があります。
自動売上は、オーソリ後ただちに売上処理がおこなわれるため、在庫が確実にある場合や動画・音楽配信など、購入後ただちに出荷やサービスの提供ができるものに適した処理方法です。
一方で、指定売上方式では、売上処理を加盟店がおこなうまでは代金の請求はおこなわれません。指定売上方式は、ネットショップと実店舗で在庫を共有しており、在庫の有無がすぐにはわからない場合などに適しています。
| 自動売上方式 | ・オーソリ完了と同時に売上処理をおこなう ・在庫が確保されている場合や音楽・動画配信の場合など |
|---|---|
| 指定売上方式 | ・加盟店の任意のタイミングで売上処理 ・在庫を確認しなければならない場合など |
自動売上方式は、オーソリ完了後すぐに売上処理がおこなわれるため、取引がスムーズに進む一方で、在庫の誤確保による売上取消しのリスクも存在します。そのため、即時決済が必要なサービスに適しているでしょう。
指定売上方式は、加盟店が売上処理のタイミングを自由に決められるため、在庫状況を確認してから決済できるメリットがあります。一方で、売上確定までに時間差があるため、お客さまへの対応が遅れることがデメリットです。
オーソリには手動オーソリと自動オーソリがあります。どのような違いや特徴があるのかを説明します。
手動オーソリは、店が手動でオーソリをおこなうことです。受注生産など注文から出荷までに時間がかかる場合、購入手続きと同時にオーソリをおこなうと、期限切れになってしまうことがあります。こうした場合は出荷タイミングでオーソリをおこなえば、期限切れでエラーが発生しません。
自動オーソリは、店があらかじめ決めたタイミングでオーソリをおこなうことです。例えば、カード情報を登録した時点や注文を決定した時点などが挙げられます。手動でおこなわなくてよいため手間を省けるのがメリットです。一方で、在庫切れの場合などでも決済手続きが進んでしまうデメリットがあります。
オーソリが承認されずにエラーになるケースとしては、どのようなものが考えられるのでしょうか。ここでは、代表的なケースを3点紹介します。
クレジットカードは、一般的に3~5年で更新が必要です。あたらしいカードが来た後に古いカードを使った場合などに有効期限切れでエラーになります。
また、ネットショップなどカード情報を登録していた場合、有効期限の更新を忘れていると、エラーが出てしまうでしょう。
次にあるのが、不正な取引として疑われるケースです。例えば、パソコンや家電など換金性が高いものを続けて購入した場合など、今までの利用履歴と異なる不自然な利用をした場合は、不正な取引ではないかと疑われることがあります。
紛失届を出したカードがその後見つかり使用した場合も、不正使用ではないかと疑われてしまうでしょう。
ほかにも、カード代金の引き落としができなかった場合に、代金の支払いが完了するまで一時的に使えなくなっているケースもあります。
暗証番号が間違っているケースもあります。この場合は、正しい暗証番号を入力すれば大丈夫です。また、ネットショップの場合には、暗証番号以外にカード番号やセキュリティコード、有効期限が間違っていることもあります。
オーソリゼーション(オーソリ)の代表的なエラーコードの例を、表形式でまとめました。
| エラー内容 | 説明 |
|---|---|
| 利用限度額超過 | クレジットカードの利用限度額が超過している |
| 使用不可 | 何らかの理由によりクレジットカードの使用が不可となっている |
| 暗証番号不正 | 入力された暗証番号が存在しないか、不正である |
| セキュリティコード不正 | 入力されたセキュリティコードが存在しないか、不正である |
| 会員番号不正 | 入力されたクレジットカード番号または有効期限に誤りがある |
ご利用の決済システムやカードのブランドにより、エラーコードの内容やコード番号は異なる場合があります。
オーソリゼーションのエラーは、決済処理の途中で発生するため、原因を正確に把握し迅速に対応することが重要です。
とくに、利用限度額超過やカード使用不可はお客さまの利用状況に起因する場合があり、丁寧な案内や再確認をおこなうことでトラブルを防げます。
決済システムによっては、詳細なエラー解析機能があり、原因の特定や対応策の提示に役立ちます。適切な対応をとることにより、顧客満足度の向上が期待できるでしょう。
クレジットカードの不正利用は、オーソリだけでは防ぎきれません。不正利用が起きた場合、チャージバック制度でカード名義人には不正利用された分の返金はありますが、代金は加盟店が負担します。不正利用された場合、商品と代金の二重で損失が生じるため、十分なセキュリティ対策が不可欠です。
3Dセキュアとは、暗証番号とは別の本人認証サービスです。クレジットカードが不正利用される原因のひとつに、カードの磁気情報を盗み取られるスキミングがあります。しかし、スキミングでは、3Dセキュアの情報は盗み取れません。そのため、3Dセキュアの併用で、不正利用の可能性を減少できるでしょう。
セキュリティコードは、カードの裏面に記載されている3桁または4桁の数字です。American Expressだけは表面に記載されています。セキュリティコードも実際に所有していないとわからない数字で、スキミングでは盗み取れない情報です。セキュリティコードとあわせて使うことで、不正利用を減らせるでしょう。
オーソリは「信用承認」「与信確保」のことで、クレジットカードが限度額を超えていないか、不正利用されていないかなどを確かめるための手続きです。
オーソリが失敗するケースとしては、不正取引疑いのほかに有効期限切れ、暗証番号間違いなどがあります。
しかしオーソリだけでは、カードを使用している人と名義人が一致するかはわからないため、不正利用を防ぐのに不十分です。3Dセキュアやセキュリティコードなどを併用して、不正利用を防ぐことが重要でしょう。
不正利用はお店にとっては大きなリスクです。可能な限り不正利用を減らせるように、セキュリティ対策をしっかりとしていきましょう。

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