更新日
2025-08-07

POSシステム(POSレジ)とは? メリット・デメリット、機能を解説!

STORES マガジン編集部
POSシステム(POSレジ)とは? メリット・デメリット、機能を解説!

POSシステム(POSレジ)は私たちの身近に多く存在しており、一度は名前を聞いたことがあるかもしれません。しかし「POS」の意味や、POSレジと普通のレジの違いなどは、意外と知られていないのではないでしょうか。

今回はPOSシステムとはどのようなものなのか、代表的な種類やメリット・デメリットなどを紹介します。POSシステムを選ぶ際のポイントや小規模なお店にマッチしたPOSシステムなどもお伝えしますので、POSシステムのことを知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

POSシステム(POSレジ)とは?

POSシステムの「POS」とは「Point of Sales」の略で、日本語に訳すと「販売時点情報管理」です。かんたんにいうと、販売情報などをリアルタイムで管理するシステムのことを指します。販売されたデータを即座にシステムに反映し、在庫情報・顧客情報などと連動させて、各種データを一元的に管理することが可能です。

POS機能が備わっていないレジは、金銭をやりとりするための計算が主要な機能ですが、POSレジになると、各種データを収集・集計してマーケティングや販売活動への活用が可能になりました。

レジが登場したのは1878年のアメリカと言われています。カフェ店主のジェームス・リティが、従業員の不正を防止するために開発しました。日本には1897年に初めて輸入されます。当時は日本に百貨店が登場したころで、百貨店が各地へ出店するとともに、レジも徐々に普及していきました。

従来のレジからPOS機能をもつレジが広まり始めたのは、1980年代に入ってからです。コンビニエンスストアのセブン-イレブンが1982年にPOSレジを導入して普及が進みました。1990年代に入ると、それまでのターミナル型に加えて、パソコン型が登場。2010年ころからは、タブレット型も登場し、シェアを伸ばしています。

ターミナル型しかなかったころは、POSシステムは大規模な店舗での導入がほとんどでした。しかし、タブレット型が登場してからは、小規模な店でもPOSシステムを導入するケースが増えています。

POSシステムの仕組みを知ろう

POSシステムは、レジでの販売情報をリアルタイムに記録・管理する仕組みです。

商品が購入されるたびに、バーコードやタッチパネルで商品の情報を読み取り、価格や在庫データを自動的に更新します。

このデータはクラウドやサーバーに送信され、売上集計や在庫管理、人気商品の分析などに活用されます。また、複数店舗の情報を一元管理することもできるため、経営状況の把握や効率的な発注が可能です。

顧客管理やポイントサービスの運用にも連携でき、店舗運営の効率化やマーケティング強化に役立ちます。

POSシステムの種類

POSシステムにはターミナル型・パソコン型・タブレット型の3種類があります。それぞれの特徴を確認していきましょう。

①ターミナル型

ターミナル型は、スーパーやコンビニなどでよく導入されているタイプです。端末とレシートプリンター・キャッシュドロアなど周辺機器が一体化しています。ハードウェアとソフトウェアが一緒になっており、多機能なのが特徴です。

②パソコン型

パソコン型は、一般用のパソコンにPOSシステムのソフトウェアをインストールして使います。事務所にパソコンを置いて、店内ではハンディ端末を使うなどのカスタマイズも可能です。

③タブレット型

タブレット型は、iPadなど一般用のタブレットにアプリケーションをインストールして使います。クラウドを利用しており、Wi-Fi環境が必要です。

POSシステムの主要機能

次にPOSシステムのおもな機能である「売上管理」「在庫管理」「顧客管理」をそれぞれ説明します。

売上管理

売上管理は、商品を販売した時点で「販売日時・店舗・個数・商品名・価格」などのデータをシステムに反映させます。同時にレシートや割引券を発行することも可能です。顧客情報も管理している場合は、どういう人に売れているのかといった情報も加わります。

これらのデータにより、どの店でどの商品が売れているのか、一緒に買われているものは何かといった分析が可能です。

在庫管理

商品が販売されると、在庫にも反映されます。在庫はリアルタイムに管理され、在庫に合わせた仕入れの調整が可能です。複数店舗間での在庫調整も容易になるでしょう。システムによっては、自動発注されるものもあります。

また、あらかじめ商品を登録しておくことで、会計処理時に手打ちする項目が少なくなり、業務効率が上がるのもメリットです。

顧客管理

顧客管理は、販売情報や予約管理、ポイントカードとの連携などをおこないます。販売情報と連動させることで、何が売れているのかだけでなく、どのような人に売れているのか、といったより細かな販売分析や予測が可能です。

POSシステムを導入するメリット

POSシステムを導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは4つのメリットを紹介します。

①マーケティングや販売に活かせる定量的なデータを蓄積できる

POSシステムは、販売や在庫管理、顧客管理などのデータを継続して収集します。蓄積したデータはさまざまなことに応用が可能です。

たとえば、地域や時間帯、天候など各種データを組みあわせることで、いつ、どこで、どういう状況で、どのような商品が、どのような人に売れるようになるのか予測ができるようになります。

②複数店舗の情報を一元管理できる

複数店舗を展開している場合、グループ全体の情報を管理しようとすれば、複数店舗の情報をそれぞれ集めて、そこからあらためて集計・分析をしなければなりません。

しかしPOSシステムがあれば、各店舗の情報は自動的に本部に集められ、自動的に管理がおこなわれます。グループの規模が大きくなればなるほど、一元管理の恩恵は大きいでしょう。

③レジ締めの作業を効率化でき業務の負担が減る

レジ締め作業は、人の手だとミスが発生する可能性があります。POSシステムがあれば、レジ締め作業を大幅に効率化でき、人の手が必要なことは現金の照合程度で済むようになるでしょう。

④金額の打ち込みミスを防げる

従来のレジの場合、金額は毎回手で打ち込まなくてはなりません。商品の点数が多いと会計に時間がかかってしまいますし、ミスが起きる可能性もあります。

POSシステムの場合は、商品をあらかじめ登録しておくことで、会計時に手で金額を打ち込む必要がありません。キャンペーンなどによる割引もあらかじめ登録しておけば、割引での計算ミスも減るでしょう。

POSシステムを導入するデメリット

POSシステムは多くのメリットがある一方で、導入時に初期費用がかかることや、システムトラブルといったリスクもあります。慎重に選択し、運用体制を整えることが大切です。

①初期費用など導入に費用がかかる

POSシステムの導入時には、ソフトウェアやハードウェアの購入費用、設定費用など、さまざまな初期費用が発生します。導入するシステムの種類によって必要な費用は大きく異なります。

たとえば、専用端末を用いるパッケージ型POSは高機能である一方、初期費用や保守費用が高額になりがちです。

一方、タブレットやスマートフォンを活用するクラウド型POSは、比較的低コストで導入しやすいものの、月額利用料やネットワーク費用が継続的にかかります。

規模の大きな店舗や複数店舗運営の場合は、システムのカスタマイズや連携機能の追加によりさらにコストが上がることもあります。

操作方法の習得や従業員研修にも時間やコストが必要となるため、導入前に総合的な費用を十分に把握・検討することが重要です。

②機械トラブルが起こる可能性がある

POSシステムは機械やシステムに依存しているため、トラブルが発生するリスクも考慮しなければなりません。

端末の故障やネットワーク障害、ソフトウェアの不具合などが生じると、会計処理や売上データの記録ができなくなる恐れがあります。サイバー攻撃やデータの誤削除など、システムならではのリスクにも備える必要があるでしょう。

POSシステムのトラブル時には、迅速なサポート体制やバックアップ対応が不可欠です。とくに忙しい時間帯や営業中にシステムが停止すると、業務全体に大きな支障が出るため、保守サービスや復旧手順の整備も重要なポイントとなります。

導入後も定期的なメンテナンスやシステムのアップデートを心掛けましょう。

POSシステムの選び方のポイント

POSシステムはターミナル型やパソコン型、タブレット型がありますし、それぞれの種類のなかでも、さまざまなサービスが提供されています。ここでは、POSシステムの選び方のポイントを確認していきましょう。

誰でもかんたんに使えるか

POSシステムは誰でもかんたんに使えるようなものでなければ意味がありません。いくら高機能でも、使いにくければ業務の効率が逆に下がってしまうでしょう。

POSシステムはアルバイト・パートをはじめとする現場のあらゆる人が扱います。現場の声を聞きながら、使いやすいシステムを選ぶことが大切です。

POSシステムによっては、お試し期間や月額無料のプランがあります。実際に操作してみて、使いやすいシステムを選びましょう。

導入の目的は明確か

POSシステムの導入には、事前に導入の目的をはっきりさせておく必要があります。必要な機能をピックアップするとともに、不必要な機能も明確にしておくことで、導入コストを最小限に抑えられるからです。

たとえばサロンなどであれば、予約管理機能が重要ですが、小売店では予約管理機能の重要性は下がります。導入の目的を明確にして、自分の目的に一番強いサービスを選ぶことが大切です。

事業規模にマッチしているか

事業規模にあっているかも大切です。たとえば多店舗を展開しているのに、複数店舗管理があまり得意でないPOSシステムを導入すると、満足できないことになるでしょう。逆に店舗がひとつしかないのに、複数店舗管理に強いPOSシステムを導入しても意味がありません。

また、将来的に事業を展開する予定がある場合は、展開にあわせて機能を追加するなどカスタマイズができるPOSシステムを選んだほうが、トータルでのコストを抑えられます。

予算内に収まるか

予算内に収まるかどうかもよく確認しておきましょう。初期費用や月額料金が安くても、周辺機器やサポートで費用がかかってしまうことがあります。必要な周辺機器などもピックアップした上で、トータルの予算で考えることが重要です。

以下の記事も参考にしてみてください。
タブレット型のPOSレジアプリのおすすめ11個を比較!価格や機能、手数料まとめ

小規模店舗におすすめなのはタブレット型POSシステム

小規模店舗におすすめなのは、タブレット型のPOSシステムです。ターミナル型やパソコン型と比べて導入コストが安いですし、広い設置スペースも必要ありません。

以下の記事も参考にしてみてください。
iPad対応のタブレット型POSレジアプリを使うメリット・デメリットや導入費用

タブレット型POSシステム「STORES レジ」

STORES レジ は、iPadを使ったタブレット型のPOSシステムです。レジの基本的な機能はもちろん、在庫管理や複数店舗管理、ネットショップとの在庫連携などの機能が備わっています。プリンターやキャッシュドロア、バーコードリーダーなどの周辺機器にも対応しているため、必要に応じて用意ことが可能です。

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キャッシュレス決済システムの「STORES 決済」にも対応しており、クレジット決済や電子マネー決済、QRコード決済などのキャッシュレス決済を手軽に導入可能です。また、ネットショップサービス「STORES ネットショップ」とも連携でき、リアル店舗とネットショップ間のデータを一括で管理できます。

予約システム「STORES 予約」との連携では、お客さま情報と予約情報をまとめて管理・分析することが可能です。

STORES レジ に加え、上記のような複数の STORES のサービスを月額3,300円で使えるスタンダードプランが登場しました。ご興味のある方は、ぜひ以下リンクをご覧ください。

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まとめ

POSシステムは、金銭を計算するだけのレジとは異なり、販売情報などをリアルタイムで管理して、売上管理・在庫管理・顧客管理を一元的におこなえます。

定量的なデータを収集できるほか、複数店舗の一元管理や、会計作業の効率化が可能です。ターミナル型・パソコン型・タブレット型の3種類がありますが、小規模店舗の場合はタブレット型がおすすめ。

STORES レジ であれば、iPadがあればいますぐ試せます。 STORES 決済 や STORES ネットショップ、STORES 予約 とも連携が可能なのも強みです。小規模店舗でPOSシステムの導入を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

POSシステムについてよくある質問

POSシステムとは何ですか?

POSシステムとは、商品の販売情報をリアルタイムで記録・管理できるシステムのことです。商品が売れるたびに売上や在庫データが自動的に更新され、集計や分析、在庫管理、顧客管理などが効率よくおこなえます。

店舗運営の効率化やマーケティングの強化に役立ち、複数店舗の一元管理も可能です。近年ではクラウド型やタブレット型など、多様なタイプが普及しています。

POSシステムとPOSレジの違いは何ですか?

POSシステムは、販売データを収集・管理・分析するための総合的な仕組みを指します。一方、POSレジはそのPOSシステムを操作するための端末やレジです。

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