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今回は、スタンダードプラン(※)を導入された東京・梅屋敷の本屋「葉々社」のオーナーである小谷輝之さまにお話を伺いました。(取材は2025年9月に実施)
※ストアーズのスタンダードプランは、ストアーズが提供する予約システムやキャッシュレス決済サービス、POSレジなどの複数のサービスが月額3,300円で利用でき、対面決済の手数料は1.98%からというお得なプランです。
・ネットショップと実店舗の在庫管理を効率的に行いたかった
・店頭とネットショップの商品を全て STORES に登録しているので、棚卸しをしなくても在庫数を把握することができる
・会計システムのfreeeと連携できるから、確定申告などの作業が楽。税理士に依頼せずに自力で行うことができた
東京・梅屋敷に店舗を構える本屋です。人文、社会科学、自然科学、文学、詩・言葉、写真、デザイン書などの新刊と古本を取り扱っています。私は長年出版社で編集者として勤務し、50歳の春に開業しました。本屋勤務の経験は一切なく、まったくのゼロからのスタートでしたね。現在は、本屋の運営と並行して出版活動も行っています。
開店前から、月に500冊売るというのをひとつの目標にしていたんです。理由は、この数字を達成できなければ、本屋の商いだけでは生活ができないんじゃないかなと思っていたから。2,000円の本が500冊で月の売上が100万円。仮に粗利が3割で手元に30万円残るとして、光熱費や家賃などの固定費を差し引くと実際に手元に残るのは約19万円。それが私の給料となるわけです。会社員の時の給料と比べたら、「50歳で19万円って大丈夫か?」と思うけれど、お金のために本屋を始めたわけじゃないから、と腹を括っていました。最初の2年は500冊を達成できる月が少なかったのですが、それもぜんぶ想定内です。黒字になるまでに5年はかかると思っていましたから。

そうですね。ネットショップは店舗のサブという存在じゃなくて、店を2店舗運営しているようなイメージなんです。ネットショップのお客さんも、店舗のお客さんと同じぐらい大事に思っていますから、丁寧に仕事をしたいんです。だから商品を発送する時に一筆手紙を同梱しているのですが、それに対する返事をネットショップの備考欄に書いてくれるお客さんが結構いらっしゃいます。
また、ネットショップの備考欄で人生相談を受けたこともあります。何度もネットショップで買い物をしてくれている方で、店舗にきたこともあるお客さんです。私が会社員を辞めて、このような仕事を始めたからかもしれませんが、会社に所属したまま仕事を続けるのか、それとも独立して起業するのか。悩んでいる人からたまに相談を受けることがあります。
「私からはお客さんの顔が見えていないからこそ、より丁寧に」と何回も自分に言い聞かせていますね。
たとえば80代の常連の女性がいて、その方はカロリーの本、オペラの本、羽生結弦の写真集……と幅広い本を買われている方です。この前「なんでそんなに好奇心旺盛なんですか?」って聞いたら、若い頃、イタリアに声楽の勉強に行ってたっておっしゃって。彼女は若い時から興味が外に向いてるんですよね。そう思うと、商売においては、ご年配だからとか、若いからとかこちらで勝手に決めつけない方がいいなと思いました。
「若い人は本を読まない」とか、人は偏見でものごとを語ってしまうことってないですか?もちろんカテゴリーで見ていくと傾向はあります。でもそれはあくまで傾向であって、決めつけられないですよね。私も仕入れをする時にはお客さんの顔を思い浮かべながら本を選んでいます。「この本を買った〇〇さんには、次はこんな本をおすすめしたらどうかな」と考えながら仕入れてはいるけど、「この本を読んだ人は、この本も読む」と決めつけないようにしてるんです。
つまり、お客さんの可能性は未知数なんです。準備をして店は整えておくけれど、基本的には「待ち」の商売なので。もちろん、店舗でもフェアをやって、お客さんに継続的にボールを投げてはいるけど、誰がそのボールを受け取るかっていうのはわからない。本のフェアを企画する時にも、きてほしいお客さんの顔を具体的に想像してはいるけれど、実際にはやってみないと誰がきてくれるかはわかりません。ものごとはそれほど単純ではなく、想定している結果には、なかなかならないです。
ただ、それが商売のおもしろいところでもあります。「あ、このお客さんがこのイベントにきてくれるんや!」とか「この本買ってくれるんや!」とか。日々の営みのなかで嬉しさと学びが必ずあります。結局のところ、本はお客さんが選ぶものなんですよね。
そして、そうやって商売を続けていると、いろんな方の人生をちょっとだけ見させてもらったり、会社員を続けていたら、おそらく出会えなかった人たちとの遭遇があったりします。だから本屋はやめられないな、と思うんですよね。

開業前に、全国各地の独立系書店を訪ねて、レジやネットショップなどの本屋運営についてお話を聞いていたんです。その中で「ネットショップと実店舗の在庫管理」に苦労している方が多いことを知りました。どういう時に困るかというと、ネットショップ上では在庫があり、注文が入ったのに、店頭で調べてみたら在庫がなかった時です。そこで、お客さんに謝ったり、キャンセルしてもらったりすると、お客さんからの信頼失墜につながりかねませんよね。だから「在庫を一元管理できる仕組み」の必要性を感じていました。
そこで、何社かのサービスを検討している時に、STORES のネットショップとPOSレジで在庫連携ができるというニュースを見たんです。その時点で「もう STORES で良いな」と思ったんですよ。
ですから、最終的な決め手は、ネットショップとPOSレジで在庫連携ができることでした。また、キャッシュレス決済端末についても、ネットショップとPOSレジとあわせて導入しましたね。

使ってみて良かったことは大きく4つですね。
1つ目は、「棚卸し」の手間がかからないことです。他の本屋の方は、やはり年末の棚卸しがとても大変とおっしゃっていました。しかし、葉々社では店頭とネットショップの商品を全て STORES に登録しているので、棚卸しをしなくても在庫数を把握することができます。確定申告の際にも、STORES の管理画面から在庫数をCSVでダウンロードして、数字を入力するだけなので作業がとても楽ですね。
2つ目は、UI(ユーザーインターフェース)がわかりやすく、直感的に使えること。 利用する際に迷わず、説明書が必要ありませんでした。
3つ目は、会計システムのfreeeと連携していること。確定申告は、税理士の方に依頼せずに全部自力で行っているのですが、freeeに自動でデータが連携されていくので、とても簡単ですよ。
最後は、お問い合わせ窓口のスタッフの方の対応ですね。先日も2人ぐらいの方と何回かやりとりをしましたが、お返事が早く、丁寧にメールをいただいて理解も進みました。スタッフの方が、私たち事業者の方を向いてくれてるな、というのを感じましたね。
良かった点はコスト削減ですね。 STORES レジ だと約5,000円、STORES ネットショップ だと約3,000円、毎月のコストとして約8,000円がかかっていたはずです。それがまとめて3,300円になった。そこの差は結構大きいですよ。これからお店の運営に効いてくるんだと思います。
あとは、何か質問があった時にも、問い合わせ先が STORES だけで済むというのも良いですね。POSレジとネットショップを別々の企業と契約していたら、それぞれに問い合わせが必要ですが、とにかく1度で問い合わせの作業が進むというのが、私たち側からすると楽ですね。

同時期対比(※)で、店頭とネットショップをあわせた売上は約1.3倍、ネットショップだけの売上は約1.6倍に伸びています。ネットショップだけでも大きく違いますね。これはオンライン上でも、全国各地に常連さんが増えたということの証しです。(※2023/12~2024/8 と2024/12~2025/8 の同時期を比較)
1つは新刊と既刊の「サイン本」の予約販売ですね。 一般的にサイン本は作家や翻訳家の新刊が出るタイミングで出版社が用意をするんです。つまり「新刊」だけがサイン本の対象となることが多いんですよ。それに対して、私はすでに販売されている「既刊」の本にも、著者に依頼してサインを入れてもらうようにしています。これは、新刊の1冊だけじゃなくて、著者の方の既刊の本にも、もう一度スポットライトを当てたいからです。 結果としてこの取り組みが、うちで本を買ってもらえる理由につながっているんだと思いますね。中には既刊も含めてまとめ買いをされるお客さんもいらっしゃいますよ。
その他、STORES ネットショップ のUIや、見た目のきれいさ、本の探しやすさ、あとは人の気持ちを煽ってこない(ダークパターン)などが挙げられます。それもあって、ネットショップでもしっかり売上が伸びてきているんだと思います。

これからも、お店の「関係人口」を増やしていきたいと思っています。お客さんだけでなく、作家や作り手、クリエイティブな仕事をしている人たちにも関わってもらえるような場にしていきたい。その方たちの作品を届けるのはもちろんですが、私が間に入って、お客さんと作家をつなぐことができたら嬉しいですね。それから、お客さんが「ここにきたらあの人の本がある」とか「サイン本があるかもしれない」とか、ちょっとした期待を持って訪れてくれるような店にしたいです。というのも、本は基本的にはどこで買っても内容は同じ。だからこそ「誰から買いたいか」「どこで買いたいか」が大事になってくる。そこで私にできることは何かと言ったら、毎日丁寧に接客をすること、お客さんのことをちゃんと覚えておくこと。結局、それに尽きると思うんですよね。
あとは、他の本屋さんや出版社も含めた、全体を上げていきたいということです。うちだけが生き残っても未来がないので。ですから、例えば売上面で困っている本屋さんに、仙六屋カフェと共催しているイベント「梅屋敷ブックフェスタ」への出店などの声かけをしています。そこでお店のことを知ってもらったり、お客さんに出会ってもらったりして店の知名度向上につながると良いですね。誰かだけが得をすると、歪みが生じて持続可能性がなくなってくるので。みんなが売上も利益も上がるような、三方良しの取り組みにしていきたいと思っています。
同業の先輩に会いに行ってほしいなぁと思いますね。すでに開業している本屋さんも、過去にそういうことをやっているから。これは脈々と受け継がれているし、それは本屋に限らず、どんな商売でもそうだと思います。チェーン店では、そのような相談に乗ることが難しいでしょうから。ゆっくりと時間をとって、悩んでいる人の人生相談に乗れるのも、ある意味、私たちのような小さな商売の強みとも言えるのではないでしょうか。ひとりだけの力でお店を始めている人なんていないんだから。


ネットショップ・POSレジ・対面キャッシュレス決済など、複数のサービス利用でお得になる「スタンダードプラン」をぜひご検討ください。

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