更新日
2025-07-01

QRコード決済の手数料はどのくらい?各決済事業者の特徴も解説!

STORES Magazine編集部
QRコード決済の手数料はどのくらい?各決済事業者の特徴も解説!

スマートフォンに表示されたQRコードを使用することで、買い物やサービスの利用料を支払える「QRコード決済」。2021年の総務省の「情報通信白書」によると、51.1%の人が利用したことがあると回答しています。

しかし、店舗で利用する場合、手数料が気になり、なかなか踏み切れずにいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、QRコード決済の概要と導入費用、手数料や注意点などについて解説します。

※「QRコード」は、株式会社デンソーウェーブの商標または登録商標です

参考:総務省「情報通信白書」(2025年3月時点)

QRコード決済とは

QRコード決済とは、キャッシュレス決済の手法のひとつで、QRコードやバーコードを使って支払う方法のことです。対応している店舗を利用する場合、現金を持ち歩く必要はなく、スマートフォンだけで決済を完了させることができます。

QRコード決済には店舗に設置されたQRコードを顧客が読み込んで支払う「ユーザースキャン方式」と、顧客が提示したQRコードを店舗スタッフが読み取る「ストアスキャン方式」の2種類があります。

2019年10月から2020年6月にかけて実施された「キャッシュレス・ポイント還元事業」が大きな追い風となり、一気に普及した決済方法です。

参考:経済産業省「キャッシュレス・ポイント還元事業」(2025年3月時点)

QRコード決済の導入費用・手数料

導入を進めたい一方で、費用や手数料が気になり、踏み切れない方も少なくありません。ここでは、導入費用と手数料について解説します。

初期費用

QRコード決済を導入する際は、初期費用がかかります。顧客が店舗側のQRコードを読み取る「ユーザースキャン方式」では、決済事業者から無料提供されたQRコードを店舗やPOPなどに設置するだけなので費用はほとんどかかりません。

しかし、店舗スタッフ側が顧客のQRコードを読み取る「ストアスキャン方式」を利用する場合は、読み取るためのスマートフォンやタブレットを用意しなければなりません。

また、QRコード決済にはインターネット回線も必要になります。決済事業者によっては、読み取り専用の端末を用意しているケースもありますが、どのような端末でどのくらいの費用がかかるのかを確認しておくことをおすすめします。

決済手数料

クレジットカード決済のように、QRコード決済を利用する場合も決済手数料がかかります。手数料の相場は1~3%で、クレジットカード決済や電子マネー決済に比べると低価格であることが多いです。仮に10,000円の利用料をQRコード決済で支払った場合、100~300円ほどの手数料が決済事業者に支払われることになります。

なお、決済手数料は決済事業者や決済サービスによっては無料で利用できることもあるため、気になる決済サービスがあるときは、手数料の有無やパーセンテージについて確認しておくとよいでしょう。

振込手数料

QRコード決済を利用する場合は、振込手数料もかかります。振込手数料は、売上から決済手数料を差し引いた金額が決済事業者から振り込まれますが、その際に店舗側が負担する手数料です。

例えば、10,000円の売上があり、3%の振込手数料がかかる場合であれば、9,700円が振り込まれるイメージです。決済手数料も含めると、年間で大きな金額になります。

なお、決済事業者の入金サイクルに従う方法や決済事業者が指定する金融機関を利用する場合は、振込手数料が無料になることがあります。出費を減らすには、決済事業者の入金サイクルに合わせるか、推奨金融機関を選びましょう。

主要QRコード決済の特徴と手数料

近年ではさまざまな事業者が提供しているQRコード決済ですが、実は手数料もそれぞれ異なります。ここでは、利用者が特に多いPayPay、楽天ペイ、auPAY、d払いの手数料と特徴について解説します。詳細を把握し、自社ビジネスに適したQRコード決済を見つけましょう。

PayPay

PayPayは、スマートフォンやタブレットにアプリをインストールすることでいつでも支払いが可能なQRコード決済サービスです。割り勘や送金などさまざまな機能があるほか、利用額に応じてポイントが還元されるキャンペーンやお得なクーポンを多数発行していることから、幅広い年齢層に利用されています。

貯まったポイントは決済時に利用できるほか、運用ができるのも魅力のひとつです。決済手数料率は1.98%であるものの、PayPayマイストアや有料サービスプランに加入していれば1.60%にまで抑えられます。

振込手数料については、PayPay銀行であれば当月末締め翌日入金であれば無料、早期振込サービスであれば20円です。PayPay銀行以外の金融機関も当月末締め翌日入金は無料、早期振込サービスであれば220円かかります。

楽天ペイ

楽天ペイは、楽天が運営する2016年に誕生したQRコード決済サービスです。楽天会員であれば楽天ペイアプリに楽天IDとパスワードを紐付けておくことで、スムーズに利用できるといった利便性の高さが魅力です。

店舗側の金融機関が楽天銀行であれば、利用開始の翌日より売上入金が可能になります。決済手数料率は通常2.95%からで、顧客が使用したクレジットカードが楽天カード以外のJCBカードであれば3.24%です。

振込手数料については、楽天銀行口座を利用する場合は無料、それ以外は毎回税込330円がかかるため、楽天ペイの利用に際しては楽天銀行口座の作成をおすすめします。

auPAY

auPAYは、大手通信会社の「KDDI」が提供するQRコード決済サービスです。auユーザーをはじめ別のキャリアを利用するユーザーにも対応しており、どちらもauIDを作成することでいつでもauPAYを使うことができます。

決済手数料は2.6%となっており、入金サイクルは3種類から選択可能です。振込手数料もそれぞれで異なり、月末締め翌月末入金の月1回タイプ、15日締め翌月15日入金、月末締めの翌月末入金を選択すると無料で利用できます。

ただし、最短翌々営業日入金の早期振込サービスを利用する場合は、1回につき税込210円かかるほか、1万円以上の売上がなければ利用できないため注意しましょう。

d払い

d払いは、大手携帯電話会社「NTTドコモ」が提供するQRコード決済サービスです。auPAY同様、別のキャリアを使用している人でもdアカウントの取得によっていつでも利用できます。
決済手数料は2.6%で、入金サイクルは月末締め翌月1日入金の月1回タイプ、5日締め25日入金と月末締め翌月1日入金の月2回タイプから選択可能です。振込手数料については、どちらを選択しても1万円未満なら無料、1万円以上の場合は税込200円かかります。

売上が10,000円を下回る事業者はほとんどいないことから、200円の振込手数料がかかると考えておきましょう。

QRコード決済導入の注意点

導入後のトラブルにならないよう、QRコード決済導入時の注意点をあらかじめチェックしておきましょう。

QRコードの扱い

QRコードの取り扱いには細心の注意を払いましょう。仮に、QRコードが他者によってすり替えられた場合、店舗にお金が支払われず、まったく別のアカウントに売上金が流れてしまう恐れがあります。

このようなリスクが常に潜んでいることを念頭に置き、QRコードをどの位置に設置し、どのようにアピールすべきかを事前にしっかりと決めておくことをおすすめします。

入金までに時間がかかる

QRコード決済による売上金は、QRコード決済事業者を経由した後に振り込まれるため、店舗が用意した金融機関に入金されるまでに一定のタイムラグがあります。

利便性や利用率が高いQRコード決済ですが、即時入金サービスの利用には手数料がかかるなど、いくつかの注意点があることはあらかじめ把握しておきましょう。

QRコード決済の導入メリット

決済手数料や振込手数料、導入の注意点など考慮すべきことはありますが、それ以上にメリットもあります。現金の受け渡しがないため、会計時にお客さまを待たせる心配もなく、店舗側もレジ作業の負担を軽減できることも大きな魅力です。

また、幅広い決済方法を導入しておくことで、インバウンド需要にも対応できます。国内外を問わずさまざまなお客さまを万全な体制で迎えられるため、集客の促進も期待できるでしょう。

まとめ

QRコード決済は、クレジットカード決済や電子マネー決済とは異なり、利用手数料が安いといった特徴があります。キャッシュレス決済未導入であれば、導入時の初期費用を抑えられるため魅力的な決済方法といえます。

すでに店舗でインターネット回線を利用しているのであれば、この機会にQRコード決済の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

※2025年3月時点の情報を参考にしています。最新の情報は、各サービス会社のウェブサイトをご確認ください。

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