毎月10,000件のショップがお商売を始めている STORES(ストアーズ)には、個性豊かなショップオーナーさまがたくさんいらっしゃいます。
今回は、東京・東日本橋にあるホステルCITAN(シタン)一階に併設されているコーヒースタンドBERTH COFFEE(バースコーヒー)の岩井さまにお話を伺いました。
東京・東日本橋にあるホステルCITAN一階に併設されているコーヒースタンドです。「街に開いたコーヒースタンドをつくる」という想いで始まりました。ホステルに併設されているので、世界中から人が集まる場所に地元の人たちを呼んで、いろんな景色を作り出すイメージです。
Berthは、貿易用語で「埠頭」。船が陸地に付ける場所なので、荷物を積んだり降ろしたり、船が行き交う場所です。旅行者や地元の人たちを船に例えて、いろんな人たちが行き交う活気のある場所を作りたいという思いを込めて“BERTH COFFEE”にしました。
BERTH COFFEEは、地元に愛されるお店を目指しています。カフェはその土地に根付いてこそ真価を発揮すると思うんです。なので、新しい人たちに来てもらうことも嬉しいですが、その土地に住んでいる繋がりのある人にきてもらえる場所を作るというのを大事にしています。
届けたい味に近かったり、理念に共感できたりするコーヒーロースター※の豆を、常時6種類置いています。
浅煎り〜中煎りの、豆本来の味を損なわない焙煎度合いを置いていますが、味で選べるようなったら嬉しいですね。深煎りや浅煎りという概念がなくなったらいいなと思っています。
※コーヒーロースター:コーヒーを生豆の状態で仕入れて焙煎し、卸売りまたは小売りをしている業者のこと。
昔からやりたいとは思っていたんです。コロナの影響で売り上げが落ちている中、自分たちが扱う豆の量を考え、自分たちで焙煎所を持つことでの効率化や、独自の味の追求のため始まりました。
焙煎度合いは、豆のおいしさを表現することに重きを置いています。その中で自分たちらしさをどう出していくのかが今の課題ですね。
「コーヒーに関わる全ての人が誇れる世界を」というビジョンで焙煎所を運営しています。飲食業界は全体的に労働環境など低い印象を持たれがちなので、それを変えていきたい。まずは自分たちから変えようと動いています。
そのために、価値を上げていかないといけないので、ブログやインタビュー、ワークショップ等を行っています。個人の方にも焙煎機を貸出できるシェアローストも始める予定です。
コロナウイルス感染拡大の影響で、在宅勤務になった常連のお客さまからのお声があり、その人たちが家でもコーヒーを楽しんでもらえるように開設しました。
また、徐々に規制が緩和されていく中で以前と比べて時間ができ、仕事を作ろうという動きもあったんです。
コーヒー以外にも、定番のキャロットケーキやパウンドケーキ、カヌレの販売もしています。コーヒーとの食べ合わせもあったほうが、おうち時間がより充実し、自分たちの伝えたいことが伝わると思っているので販売しています。
始めた頃、お菓子は常連さんが多く買ってくれていましたが、今は東京以外の関東圏からの注文が多いです。全体の3割がリピーターさんなのはとても嬉しいことですね。
ネットショップ担当のスタッフが、プライベートで別のサービスを利用しネットショップを作成していました。ただ会社本体ではSTORES を使用していたので、比較検討したところ STORES の方が使いやすかったんです。
また、デザインが洗練されていたところも惹かれたポイントです。使う上で、使いやすさだけでなく見やすさも大事だなと思います。
今後定期販売を考えているので、期間など細かく設定できるところも決め手でした。
使いやすさ見やすさはもちろん、基本的な機能が無料なのは嬉しいです。また、InstagramとFacebookの告知が簡単にできるのもいいですね。
今ではネットショップが売り上げの支えになっています。ネットショップをきっかけにドリップバックをより本格的に販売するようになりました。また、ネットショップきっかけで試作が動いていたりもします。
ご時世的にも、お客さまのネットショップを使うというハードルが下がった気がします。もう家を出なくても生活できるようになっていますもんね。
お店に買いにいけない上にご友人にも会えない中で、常連さまから、プレゼントで焼き菓子を購入したよというお声があったんです。そういったお声があったので、ラッピングを始めました。
また、コロナになっておうち時間が増えている影響か、コーヒー豆を買う人が増えました。買う量も増えていて、今までは100gで買う人が多かったですが、今では200gや300gで購入していただいています。
店舗だとホステルに併設されているのもあり、海外の人と多く接してきたので、僕たちは比較的距離感が近い接客スタイルを大事にしています。
そういった背景もあり、購入していただいて終わりじゃなくて、ショップカードに必ず手書きのメッセージを添えています。購入された人がInstagramに上げてくれているのを見つけると嬉しいですね。
常連さまの場合、「明日〇〇さんに送るからメッセージ書いてね」ってECのグループLINEに呼びかけがあるんです。ご時世的に難しいこともありますが、やっぱり常連さまの来店がないと不安や心配になります。お店に通うのが普通の時代があったからこそ、繋がりを大事にしていきたいですね。
自家焙煎所ができたことで、自分たちで焙煎した豆をより多くの人にお届けできるのが、とても楽しみです。
新しい焙煎機が9月ごろに届くので、そしたら定期便も始めたいなと考えています。
また、コーヒー以外の商品、オリジナルグッズなどの幅も広げていきたいです。
自分たちのこだわりのあるものを売るので、かっこいいところに、かっこよく売りたいと思います。
とにかく簡単なのと、デザインもしやすい。まずは試してもらえればと思っています!
文、写真:STORES Magazine編集部