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「ワシマ」発起人 代表 長田さま

たくさんのショップがお商売をはじめている STORES(ストアーズ)は、オンラインイベントでもご利用いただいています。

越前和紙の産地、福井県では、毎年5月に紙の神様を祀るお祭り「紙と神のまつり」がおこなわれています。2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で開催中止となったこちらのお祭り。「どうにか別の形で実現できないか」と、地元の和紙職人たちが集まり、実現したのがオンラインマーケット「ワシマ」です。今回は「ワシマ」発起人であり代表の長田さまにお話をうかがいました。

中止になった地域のお祭りを、和紙職人たちの手でオンライン開催へ

――ワシマを開催するきっかけとなった「紙と神のまつり」とは、どんなお祭りなんでしょうか?

ここ、福井県の越前和紙の産地には、「岡太神社・大瀧神社」という「紙の神様」を祀るめずらしい神社があるんです。毎年5月には、この神社で「紙と神のまつり」がおこなわれています。お神輿を担ぎ、式典が開かれるのですが、その側では和紙を生産する企業が20社ほど集まり「和紙のテント市」が開催されているんです。和紙が好きな方にとっては、珍しい市になるので、毎年各地からお客さまがいらっしゃっていましたね。

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岡太神社・大瀧神社
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紙と神のまつり

――ワシマ開催に至るきっかけについて教えてください。

2020年4月に、コロナの影響でお祭りができないと発表があったんです。でも、毎年開催しているのに2020年だけできないというのも残念だなと思い、私が所属している地域の青年部で「一度オンラインでやってみない?」と相談してみたんです。するとみんなが協力してくれることになって、そこから話が進んでいきましたね。

その後「テント市みたいなことをするんだったら、ネットショップかな」と思い、力をかしてくれた生産者の和紙をオンラインマーケットで販売する「ワシマ」を開催することになりました。

協力してくれた和紙職人で、一緒に集客・梱包・発送を

――はじめてオンラインで「ワシマ」を開催するにあたり、集客はどうされたんですか?

集客方法はプレスリリースを配信し、Twitterで各社がつくった紙の詰め合わせの写真をアップして、みんなでリツイート。基本的なことかもしれないのですが、これを続けるのが結構大変でしたね。

――テント市とは違う形で、ワシマを複数の紙の会社と協力して開催されたとのことですが、運営についてはいかがでしたか?

そうですね、難しいけど利点だなと思ったこともありました。2020年のワシマに協力してくれた6、7社は、会社の距離が近いんですよね。だからこそ商品を一緒に発送するということが実現できたんです。

――距離が近いからこそできたことだったんですね。

商品を持ち寄って、一緒に梱包して、一緒に発送する。これは私たちにとってもありがたいですし、お客さんにとっても送料が二重にかからなくて良いことだと思いましたね。

この方法は私の経験から思いついたものです。これまで自社のネットショップを運営してきて、1日1個だけ発送するのって大変だなと思っていたんです。その経験があったので、ワシマを開催するときには、期間限定で販売して、販売期間が終わったらみんなで商品を持ち寄って一気に発送作業をすることにしたんです。そうすれば各社の手間も減らすことができるので。「ワシマの商品は、量が多くてびっくりする」とよく褒めていただけるんですが、商品を充実させる背景には、こんなふうに発送日や作業日を絞って進めているからというのもあって。そういった積み重ねが「商品の中身を少しでも増やすこと」に繋がっているんです。

――2020年5月のオンラインマーケット「ワシマ」のイベントをやってみていかがでしたか?

福井県内だけでなく、福井に来るのは難しそうな北海道や沖縄の方からもご注文をいただけたんですよ。遠方のお客さまにも知っていただく機会につながって、オンラインでやってみて良かったなと思いましたね。

お祭りが中止になり、岡太神社・大瀧神社への寄付を募ることもできず、さらにコロナの影響で越前和紙の生産者も打撃を受けていた状況でしたので、お客さまも支えたいと思ってくださったのか「応援できる場があって良かった」「こういった場をオンラインで設けてくれたのはすごくありがたい」という声もいただけて。とてもありがたかったです。

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ワシマで販売された商品

――今後も販売は予定されていますか?

5月のお祭りの時期に期間限定で販売しようと思っています。あと、年末年始の福袋の時期は販売しようと決めていますね。

――ワシマさんで年末年始に販売されていた福袋、見たことないような紙があってとてもワクワクしました。

和紙ってあまり小売をしていないんですよ。特にワシマに載っている商品だと、「端紙(はしがみ)」というものがあるんですが、普通は流通しないものなんです。

でも、そんな端紙などが入った詰め合わせが結構人気があるんです。普段目にする機会が少ないのもあって、珍しいと思ってもらえるのかなと思いますね。

――端紙の素敵な使い方やおすすめの使い方ってありますか?

私は、端紙を名刺サイズに切ってメッセージカードみたいに使うのが好きですね。端のふわふわ感がおもしろいので、それを楽しめるようにしています。

――購入された方はどんな使い方をされているんでしょうか?

封筒の形に切り抜きをしたあとの紙を、すごく素敵な「しおり」にしてくれていた方がいましたね。普段は捨てちゃうものなのですが、端を上手く切って、いろんな形につくりかえてくれていたんです。それが可愛くて、でも「封筒のここの部分だ!」ってわかるものもあって。それがすごく嬉しかったですね。

普段は問屋さんに紙を販売しているので、SNSを通してこんなふうに一般の方と紙の感想をやりとりするというのは、本当に新鮮ですね。

期間限定販売で、発送コストを減らし商品を充実させる

――ワシマで STORES ネットショップ を使ってみて、いかがでしたか?

デザインテンプレートに写真を入れるだけで、見やすく、かっこいいデザインのネットショップができたのが嬉しかったですね。

あと、期間限定販売でベーシックプランに入れるのもすごくありがたかったです。期間限定でネットショップをやるっていうのは、商品を発送する側からしても良いことだと思いますし、送る側の負担が減るからこそ商品の内容の充実に繋がり、お客さまにも良いことがあると思うので。そんな柔軟な使い方ができるのがよかったです。

――ワシマのネットショップをつくるまでに、どれくらいの期間がかかりましたか?

ネットショップのページを作成するのにかかったのは1〜2時間くらいでしたね。アイテムはその都度アップデートしていますが、時間をかけずに開設できたのですごくありがたかったですね。

オンラインでも、福井のお祭りを感じてもらえるように

――今後も5月に実施されるということなのですが、ワシマのイベントをこれからどういう風にしていきたいですか?

もちろんリアルの場でテント市は開催したいのですが、福井に来られない遠方の方にも楽しんでもらえる場があった方が良いなと思ったので、オンラインで販売したり、オンラインであってもリアルで開催されているお祭りを感じてもらえるような形を考えて、これからも続けていきたいと思っています。

――長田さんとしてこれからワシマをこうしていきたい、紙に携わるお仕事をする中での展望はありますか?

和紙の歴史って結構長くて1,500年くらいあるんですが、その歴史とか今まで何に使われてきたのかとか、どういうふうに和紙がつくられてきたか、私たちの工場はどんな紙が向いているかなどを今研究中なんです。そういった古くからあるものを、現代の生活の中で使えるように、これからも温故知新のような形で、新しいものを生みだしていけたらと思っています。

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和紙づくり

文:STORES Magazine編集部

写真:ワシマ 提供

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デザインテンプレートに写真を入れるだけで、見やすいデザインのネットショップが作れる

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